第183回多文化共創フォーラム「日本の難民保護と高度人材受け入れ」のご案内

皆様

平素よりお世話になっております。
ショートノーティスで恐縮ではございますが、3月2日(土)の理事会・総会(11:00-12:00)の後、下記の通り、第183回多文化共創フォーラムを開催いたしますので、ご案内申し上げます。

第183回多文化共創フォーラム「日本の難民保護と高度人材受け入れ」

日時:2024年3月2日(土)12:00-13:30
場所:(公財)人権教育啓発推進センター人権ライブラリー多目的スペース
(東京都港区芝大門2丁目10-12KDX芝大門ビル4階)
参加費:無料(正会員)、1,000円(非会員)
対面・オンライン同時開催(オンラインは正会員のみ)

お申込みはこちらからお願いいたします↓

https://forms.gle/F4qUFi6j3SekMXNk9

<プログラム>※敬称略にてご案内いたします。

12:00-12:05 開会の挨拶 川村千鶴子(大東文化大学名誉教授)

12:05-12:45 第1部:
土田千愛(東京大学特任助教)×明石純一(筑波大学教授)

12:45-13:25 第2部:
杉田昌平(弁護士法人Global HR Strategy代表弁護士)×万城目正雄(東海大学教授)

13:25-13:30 閉会の挨拶 関口明子(公益社団法人国際日本語普及協会会長)

本フォーラムでは、今年1月に刊行されました2冊の新著(下記ご参照)をもとに、講演・対談形式で日本の難民政策、高度外国人材政策について、それぞれ専門家たちが語り合います。
詳細は、添付チラシをご覧ください。

■1冊目:土田千愛著『日本の難民保護―出入国管理政策の戦後史』慶應義塾大学出版会、2024年。

■2冊目:杉田昌平監修、三瓶雅人著『高度外国人材 採用から活躍までの「定石」』ぎょうせい、2024年。

日本が政策の転換期にある中、いずれのテーマも非常にタイムリーです。
ご登壇いただく先生方には、(僭越ながら1冊は拙著ですが)ご高著のご紹介に留まらない、本音トークをお願いしております。
大変貴重な機会ですので、どなた様も奮ってご参加ください。

なお、先週ご案内いただいております通り、同日14:00-16:00には、副理事長の李錦純先生と理事の加藤丈太郎先生が、関西医科大学主催のシンポジウム「日本で暮らす外国ルーツの高齢者~ともに老後を支え合う多文化共生・共創社会を目指して」(オンライン形式)にご登壇される予定です(詳細は、2月13日付のご案内をご確認ください)。

フォーラムの会場である人権ライブラリーは、当日16:00まで使用できますので、ぜひ、併せて参加をご検討いただけますと幸いでございます。

以上、よろしくお願いいたします。

土田千愛
(多文化研企画担当理事、東京大学特任助教)

第182回多文化共創フォーラム「移民統合政策の国際比較と日本の課題」報告

2024年2月13日(火)16:30-19:00頃まで、しんじゅく多文化共生プラザにて、第182回多文化共創フォーラム「移民統合政策の国際比較と日本の課題」を開催しましたので、ご報告いたします。

平日の夕刻からの開催だったにもかかわらず、当日は、大学1年生を含む約30名の方にご参加いただき、会場はほぼ満席でした。

フォーラムは、川村千鶴子理事長の司会・開会の挨拶により始まりました。

開会の挨拶の後、近藤敦先生(名城大学教授)による基調講演が行われました。

基調講演では、まず、「外国人」の「権利」保障を比較する「移民統合政策指数(MIPEX: Migrant Integration Policy Index)」や「外国生まれの人」の「実態」を比較する「移民統合指標 (Indicators of Immigrant Integration)」を用い、各分野(労働市場参加、永住、家族呼び寄せ、帰化、差別禁止に政治参加、教育、保健医療が徐々に追加)における日本や韓国の特徴を主要「移民国家」と比較しながら、丁寧にご説明いただきました。

その後、国の移民統合政策を比較するMIPEXとは異なり、自治体の統合政策を比較する「インターカルチュラル・シティ指数」を用い、浜松市や神戸市に焦点をあて、各自治体の政策評価についてお考えを共有していただきました。

最後は、最新のMIPEX2020やこれまでの日本の施策(多文化共生推進プランなど)を中心に、分野ごとに掘り下げながら、日本の特徴と課題を明らかにし、今後の展望として、「共生」政策の理念を明確にする必要があること、「支援」中心から「多様性」と「交流」へシフトさせる必要があることなどをお話していただきました。

基調講演の中では、計2回各20分の質疑応答の時間を設け、自治体、研究者、ジャーナリストなど、様々な視点からたくさんの質問が出されました。

フォーラムは、増田隆一副理事長の閉会の挨拶でお開きとなりました。

ご多忙のところ、貴重な資料をご用意ならびに共有していただき、約2時間半にわたってお話をお聞きする機会をいただきました近藤敦先生、本当にありがとうございました。
多文化研では、またこのような会を設けて、引き続き、社会統合についても理解を深めていきたいと思います。

土田千愛(多文化研企画担当理事、東京大学特任助教)


Chiaki Tsuchida (PhD.)
Project Assistant Professor
Collaborative Research Organizaion for Future Regional Society
The University of Tokyo

★2024年1月に単著を上梓いたしました。

https://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766429381