多文化社会研究会ニューズレター 145号

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Institute for Multicultural Community Studies

2016年10月19日

『多文化社会研究会ニューズレター 145号』

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◆トピック:研究会のご案内(11月12日(土))

 

次回の研究会は11月12日(土)カイ日本語スクール(新大久保)で開催します。場所にご注意ください。発表者はお二人で、「複数国籍と多文化共生の課題―日本人国際結婚者からの視点から」というテーマで、武田里子(大阪経済法科大学・客員研究員)さんと、小暮朋子(国際結婚を考える会・世話人)さんにご報告いただき、石原 進(移民情報機構・代表)さんにコメンテーターとして解説いただく予定です。難解な言葉をできるだけ易しくかみ砕いて、共通理解を深めることを目指しています。普段考えたことがない国籍とは何かについてご一緒に考えてみませんか?

なお、研究会後には「飛び切り美味しい“ネパール料理店” (川村談)」での懇親会を予定しています。懇親会から(だけ?)の参加でも大歓迎です。皆様のご参加をお待ちしております!

 

日時:2016年11月12日(土曜日) 14:30~17:00

資料代:1000円(当日受付)

場所 カイ日本語スクール(本校)2階 JR新大久保駅から徒歩5分ぐらいです。

詳しくは下記をご覧ください。http://www.kaij.jp/location/

 

  • 研究報告(14:30-16:20)

 

司会:渡辺幸倫(相模女子大学)

 

「複数国籍と多文化共生の課題―日本人国際結婚者の視点から」

報告1:武田里子(大阪経済法科大学・客員研究員)

報告2:小暮朋子(国際結婚を考える会・世話人)

コメンテーター:石原 進(移民情報機構・代表)

 

蓮舫議員の重国籍問題から「国籍」についての社会的関心が高まっています。10月27日には、日本記者クラブが「日本人と複数国籍」をテーマに記者会見を予定しています。

日本は国籍法を1984年に父母両系血統主義に改正しましたが、この時に重国籍者の増加を抑制するため、国籍選択制度(国籍法14条)を導入し、国籍留保制度(同12条)の対象を海外で出生するすべての子どもたちに拡大しました。しかしながら、国籍選択制度は、法務省自身が国会答弁で形骸化していることを認めています。問いは、なぜ、形骸化した制度が改正されないのか、ということです。

本報告の目的は、日本国内からは見えにくい海外で暮らす日本人結婚移住者とその子どもたちがどのような問題に直面しているのかを明らかにし、複数国籍の議論と多文化共生の課題とをつなぐことです。報告1では、人権の視点から出生による重国籍者には国籍選択を求めないことを決めた欧州国籍条約(1997年)と国際競争力を高める観点から重国籍容認に踏み切った韓国(2010年)の事例を踏まえて、日本の国籍選択制度について考察します。報告2では、2001年から国籍選択制度の廃止を求める国会請願運動に取り組んでいる「国際結婚を考える会」の活動について、運動の到達点と今後の課題、当事者の思いを中心に報告します。

 

2.会員の情報交換(16:30-17:00)

1)新刊報告(小泉康一・川村千鶴子編著『多文化「共創」社会入門 ー移民・難民がともに暮らし、互いに学ぶ社会へ』2016年10月、慶應義塾大学出版会)

2)「新大久保映画祭」(http://shinokubofilm.com/) SHIN-OKUBO FILM FESTIVAL(11月3日~11月7日)

3)そのほか

 

以上