多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 93号

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Society for Multicultural Community Studies /Global Awareness

2009年2月11日

『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 93号』

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トピック:研究会のご案内(2月21日)

直前になりましたが、研究会のお知らせです。
多文化研は、2か月間の冬休みをいただいたこともあり話題満載。
特定の発表ではなく、数人が話題を提供し、それについて自由に語りあうという形式の予定です。
ぜひ、ご参加ください。

◇多文化トーク (コーディネーター:藤田ラウンド幸世)

トピック:日系人家族の暮らしと現在、定住外国人支援推進室、インドネシア介護士の日本語教育など

韓国の小学校のご報告、柴崎敏男さん(三井物産)からの日伯学園の写真・資料もお見せしながら、大泉町の町長や商工会の新年会で見聞きした、社会的なブラジル人社会への内実についても話します。みなさんで一緒に、日系ブラジル人を取り巻く状況を現在の時点で確認をする作業をしませんか?

多文化研ワイワイトークにご参加ください。

日時:2008年2月21日(土)  午後2時~5時
場所:大東文化大学信濃町校舎法科大学院3階(第3会議室)
参加費:500円、会員は無料

お申し込み・お問い合わせ

下記までお名前、ご所属、ご連絡先をご記入の上メールにてお送りください。

多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 92号

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Society for Multicultural Community Studies /Global Awareness

2008年10月31日

『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 92号』

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トピック:研究会のご案内(11月29日)

 肌寒く感じる日も多くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

 前回の研究会(10/18)では、在日インド人をテーマに、明石純一さん(筑波大学)から、概要と論点の提示を、大谷杏さん(早稲田大学大学院)から日本にある「インド」の学校についてお話いただきました。近年ますます存在感を増す在日インド人の状況と外国人学校のあり方を考える良いきっかけになったのではないでしょうか。

その後、10月15日に行われた外国人集住都市会議2008について、川村千鶴子さん(大東文化大学)からご報告いただきました。

 さて、次回の研究会は、11月29日土曜日に開催します。石川えり(難民支援協会)さんをお迎えし、日本における難民の受け入れの概要についてお話いただきます。

場所が、いつもの信濃町会場ではなく、東武練馬駅近くの大東文化会館(詳細は以下の通り)となりますので、お間違いのないようお願いいたします。

<研究会のご案内>

日時:2008年11月29日 午後2時~5時

場所:大東文化大学大東文化会館(東武練馬)

〒175-0083 東京都板橋区徳丸2-4-21 [ TEL ] 03-5399-7399

最寄り駅:東武東上線東武練馬駅徒歩1分(池袋から約15分)

参加費:500円、会員は無料

発表者:石川えりさん(NPO法人難民支援協会・事務局長)

タイトル:日本における難民の受け入れの概要~NGOの支援の現場から~

概要:

迫害を逃れて日本へ保護を求める人は近年増え続け、今年は初めて難民申請者数が1000人を越えました。そもそも難民とは何か?日本でどのような手続きを経て認定されるのか?定住傾向にある難民のニーズは何か?NGOの現場からの視点から見えてきた実態をご報告します。

 

多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 91号

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  Society for Multicultural Community Studies /Global Awareness 
2008年10月4日
  『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 91号』
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トピック:研究会のご案内(10月18日)

 すがすがしい秋晴れの日が続きますがいかがお過ごしですか。

 前回の研究会(9/27)では、高本香織さんの異文化適応とアイデンティティについてのお話をお聞きしました。アメリカでの留学生の異文化適応を、自他の境界線が複雑に変化していく経験としてとらえた発表は、異文化での生活経験の豊富な本会の会員の心にも落ちるものだったのではないでしょうか。また、後半には中本博皓(大東文化大学名誉教授)に経済学や人口論の基礎理論を噛み砕いてお話いただきました。日本の移民政策を考える出発点ともなる議論であり、それぞれの分野への示唆に富んだものとなりました。

 さて、次回の研究会は、10月18日土曜日に開催します。

前半の共通テーマとして在日インド人を掲げ、明石純一さん(筑波大学)から「インド人ITワーカーの越境、その実態と背景」について、そして大谷杏さん(早稲田大学大学院)から「インド系国際学校-在日インド人・子どもたちの教育の一選択肢として-」と題した研究発表をお聞きする予定です。

 後半には、10月15日に行われた外国人集住都市会議について、川村千鶴子さん(大東文化大学)からご報告いただきます。

<研究会のご案内>

日時:2008年10月18日 午後2時~5時
場所:大東文化大学信濃町校舎法科大学院3階(第3会議室)
参加費:500円、会員は無料

1. 研究発表:在日インド人

題目:インド人ITワーカーの越境、その実態と背景

発表者:明石純一(筑波大学)

概要:

全世界に2500万人を数えるというインド系移民の存在は、彼らの母国、そして祖国にとって、無視できない存在である。もちろん、世界中に散らばるインド人コミュニティを構成する人々を、ひとくくりにすることはできない。宗教や言語的な多様性はもとより、彼らが就労する分野やその形態にも目に見える違いがある。現代のインド人越境者たちに限定したとしても、中東・湾岸諸国において契約制のもとで働く建設労働者から、欧米先進諸国の医療、金融・投資セクターに従事する高学歴で高収入のホワイトカラーなど、彼らの経済的境遇や社会的地位も一様ではない。

 そのなかで、独特の地位を占めていると考えられるのが、情報通信技術(IT)関連分野において海外、とりわけ先進国で働くインド人である。彼らは、インドがIT立国としてその経済的なプレゼンスを拡大するとりわけ1990年代より、脚光を浴び始めた。インドからの出移民の長い歴史を振り返るならば、インド人ITワーカーはあくまでも新参者であり、インディアン・ディアスポラにおける「マイノリティ」ではあるが、IT市場の拡大をともない企業活動がいっそうグローバル化する現代において、欠かすことができない大役を担っている。そこで本報告では、ITワーカーを中心とするインド人知識労働者(knowledge workers)の越境を取り上げ、彼らを取り巻く経済社会環境の変化や政
策動向とともに、その概観を示してみたい。

題目:インド系国際学校-在日インド人・子どもたちの教育の一選択肢として-

発表者:大谷杏(早稲田大学教育学研究科博士課程)

概要:

近年、IT業界の急速な発展と入国時の規制緩和により、多くのインド人たちが技術者として来日し、日本企業で働くようになった。彼らは帰国を前提としているため、共に来日した子どもたちがインド国内のカリキュラムに沿った勉強を続けることができるよう望んでいる。そのような要望に応えるべく、東京に2校のインド系国際学校が誕生した。本発表では、それらのうちの1校を例に挙げ、多文化社会であるインド文化継承拠点としての役割、国際学校としての要素、日本社会とのかかわりの3点に焦点を当て、報告したい。

2.外国人集住都市会議(東京・2008年10月15日)の経緯・結果・感想

報告:川村千鶴子

概要:

地方自治体のイニシアチブによって開催されてきた外国人集住都市会議が、今年は、東京で開かれる。当日は坂井美濃加茂市多文化共生室長からの報告や井口 泰先生(関西学院大学教授)がコーディネートするパネル・デイスカッションも予定されている。井口先生によれば、論点として以下のことが挙げられています。

   1)自治体独自の外国人政策の役割及びその限界

 2)地域の実態及び提言を国の政策に反映させる方法

   3)自治体の求める外国人政策の改革と関係省庁の対応の現状

     ①外国人住民台帳制度の創設問題

     ②外国人の社会保険加入の徹底

     ③外国人の子どもたちに対する教育の改善

     ④日本語能力標準の設定と外国人の日本語学習機会の保障

     ⑤地域防災及び感染症予防と外国人住民の参加

   4)地域における企業の法令順守と社会的責任の実現ほか多文化共生に関する諸問題

   5)超党派による移民・外国人政策の形成と自治体の役割などが

以上

多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 90号

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   Society for Multicultural Community Studies /Global Awareness 
              2008年9月16日
      『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 90号』
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トピック:研究会のご案内(9月27日)

 長かった夏も終わり、ずいぶんと涼しく感じられる日が多くなってきましたが、いかがお過ごしですか。7月末に行われた出版記念研究会はお陰様で大盛況のうちにおわり、現在はそこで出た議論を元にそれぞれのテーマのさらなる検討を進めています。きっとそれらの成果を研究会でお聞きすることもできることでしょう。

 さて、次回の研究会は9月27日に開催します。前半には高本香織さん(東洋大学)をお迎えしてアメリカを舞台にした異文化適応とアイデンティティについてのお話をお聞きする予定です。後半は、人口減少時代の経済学・人口論の考え方を中本博皓先生からお話いただきます。またとない機会ですので、ぜひご参加ください。

最後に現在、進行中の出版企画の進捗状況の説明を、川村千鶴子さんにしていただく予定です。皆さんのご参加をお待ちしております。

<研究会のご案内>

日時:2008年9月27日(土)  午後2時~5時
場所:大東文化大学信濃町校舎法科大学院3階(第3会議室)
参加費:500円、会員は無料

1.研究発表

発表者:高本香織(東洋大学非常勤講師)

題目:Cross-cultural adaptation reconceptualized: A phenomenological
study of

intercultural identity.

概要:米国の大学で留学生とアメリカ人学生を対象に聞き取り調査を行った。その結果、異文化適応過程にあるアイデンティティの意識的経験は「規範/自己―異質性/他者性」の境界線が曖昧になり変動することでなされることが明らかになった。また、適応により変容するアイデンティティは、「同化主義」と「周辺主義」の間で常に揺れ動きながら意識的経験されることがわかった。これまで、直線的に発展するものとして概念化されてきた異文化アイデンティティであるが、この研究では、むしろダイナミックで常に変動するものであることが明らかになった。

2.

題目:人口減少時代の経済学・人口論を考える 

発表者:中本博皓

概要:人口減少時代を理由に、移民の人的リソースを必要とする移民戦略構想は、果たして本当に日本社会によりよくフィットするのでしょうか。今回は人口論と経済学がご専門の中本博皓先生に基礎知識を噛み砕いて教えていただきます。経済学や人口論の基礎理論が、移民政策とどのように結びついていくのか・・・、ぜひ、ご一緒に考えてみたいと思います。(事務局)

(参考図書)中本博皓著『グローバル化を迎えた日本経済と外国人労働者政策―現状と課題―』税務経理協会、2001年

3.出版記念研究会からの出版企画進捗状況

報告:川村千鶴子

来年は多文化研創立20周年という記念すべき年を迎えます。これまでの研究蓄積を生かして、移民政策の基礎的な知識の分かる本の編集依頼を受けています。 これについてご説明したいと思います。

出版記念研究会のご案内『「移民国家日本」と多文化共生論

出版記念研究会のご案内
『「移民国家日本」と多文化共生論
― 多文化都市・新宿の深層』

(明石書店、2008年5月発行)
テーマ:多文化共生政策:移民時代を読み解く
日時:2008年7月27日 開場:12時 午後1時~6時半
場所:大東文化大学信濃町校舎法科大学院3階(第1会議室)
(JR信濃町駅ビル3階。JR総武線信濃町駅下車、改札口を出て、左の店舗側の入り口から入り、奥のエレベーターで3階まで上がり廊下に沿ってお進みください。大学院の入り口は反対側にあります。)
参加費:500円、会員は無料(飲物持参、レジュメ配布)

ごあいさつ
多文化社会研究会 代表 宣 元錫
「移民」をめぐる第2ラウンド論争といわれるこの頃ですが、第1ラウンドと明らかに違う点は、移住者の生活に対して関心が高まったことではないでしょうか。「入口」論に関心が集中しがちな今の情勢の中で、今回の出版は移住者が特別な存在ではなく同じ人間であることを強烈に印象付けるものです。
筆者の多くは新宿をフィールドに長年地道な調査活動を続けてきた方や、新宿が研究のフィールドであり生活の場でもある方が多く含まれています。
日々の生活の中で異文化接触を通して育まれた「生」の問題意識が文章の行間からにじみでるとても生き生きとした内容です。
今回の出版記念研究会では筆者と関係専門家を交え、多文化共生論の研究から多文化共生政策という実践的な提案についても参加者の皆さんと議論を深めればと思います。 是非ご参加ください。
ごあいさつ
『「移民国家日本」と多文化共生論― 多文化都市・新宿の深層』
編者 川村千鶴子
サスキア・サッセンは、グローバル化を読み解く鍵が歴史の掘り起こしにあると説いています。本書は、江戸時代からの歴史の掘り起こしから始まります。
日本は古くから移住者を受け入れ、現在は215万人の外国人登録者がおり、国籍取得した移住者も大勢住んでおります。国際結婚も17組に一組、移民は隣人であり身内の存在となり、多文化共生の努力は脈々と営まれてきました。
今回、多文化の磁場となっている「新宿」をフィールドとして人のライフサイクルにそって「多文化共生論」の体系化を試みました。出産・保育・教育・就学・就労・結婚・祈りの場・街づくり・老後・看取りの深層に迫ってみると「移住」「移民」の本質が浮かび上がってきます。現場の人びとの実践の蓄積を知ることができました。
世界人権宣言や国際人権規約に照らし合わせた国内法の整備、国籍法や在留資格の見直し、外国人の社会参画など具体的な多文化共生政策が必要ですね。公用語習得を重要視するヨーロッパの移民国家をそのまま模倣するのではなく、マルチリンガルな子どもたちの成長なども視野にいれたいと思います。
専門研究機関の創設、多文化共生専門員の養成と身分保障、移民集住地区への予算補助が急務と考えております。また移民歴史博物館の創設を提言します。移民時代を読み解く時間を共有したいと思います。

<<< プログラム >>> 開場:12時 開会:午後1時
◆開会の辞:堀内康史(上智大学)
◆挨拶 :宣 元錫 (中央大学)
◆祝辞 :中本博皓(大東文化大学名誉教授)
●:各章の執筆者の概要と提言 ★:コメンティター
第Ⅰ部 ライフサイクルと多文化共生論 司会:河合優子(東海大学)
1.人間の誕生
●トランスナショナルな出産と助産の現場(藤原ゆかり:聖路加看護大学)
★石川えり〈難民支援協会〉
●無国籍児の誕生(陳 天璽:国立民族学博物館)
★滝澤三郎(前UNHCR駐日代表)
2.ともに子どもを育てる
●協働する保育者と母親と子どもたち(イ・ホヒョン:早稲田大学)
★柴崎敏男(三井物産CSR担当)
3.ともに学ぶ
●マルティリンガルな世界(藤田ラウンド 幸世:桜美林大学)
★前田理佳子(大東文化大学)
4.ともにまちをつくる
●日本での定住化(イ・スンミン:新大久保語学院)
★宣 元錫(中央大学)
5.ともに老後を支えあう
●ホームレスの老後(麦倉哲:早稲田大学地域社会と危機管理研究所)
★上原伸一(国士舘大学)
● 在日二世の高齢化(リ・クンスン:大阪大学)
★近藤 敦(名城大学)
■質疑応答 ・・・・・・・・休憩・・・・・・・・・
第Ⅱ部 地域が日本を超えるとき 司会:藤田ラウンド幸世(桜美林大学)
6.ともに住む
●ともに住む(稲葉佳子:まち居住研究会)
★山本重幸(共住懇)
7.ともに働く
●トランスナショナルな街(渡辺幸倫:相模女子大学)
★斉藤達雄(東北公益文科大学)
8.●多文化意識と異種混淆性 (河合優子:東海大学)
★川野幸男(大東文化大学)
9・●ディアスポラ接触の歴史(川村千鶴子:大東文化大学)
★吉村貴之(東京外国語大学)
10.●多文化共生年表 ★明石純一(筑波大学)
●移民歴史博物館の創設(川村千鶴子) ★中牧 弘允(国立民族学博物館)
第Ⅲ部 総括討論―多文化共生政策:移民時代を読み解く
コーディネーター:陳 天璽
<<参加者全員で課題を討論します>>
■提言のまとめ 川村千鶴子
◆閉会の辞 川野幸男
<プログラムに多少の変更がある場合もあります>
<< 本の販売 >>
当日20冊限定で5040円定価の本を3000円で購入できます。
なお、明石書店による本の紹介ページはこちらからご覧になれます:

http://www.akashi.co.jp/Asp/details.asp?isbnFLD=4-7503-2766-2

多 文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 88号

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Society for Multicultural Community Studies /Global Awareness
2008年6月27日
『 多 文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 88号 』
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トピック:次回:「『移民国家日本』と多文化共生論」(明石書店)出版記念研究会(7/27)
<ごあいさつ>
6月の研究会は、1時から6時15分まで、満席の状況で中身の濃い時間を共有できました。
小林真生さんと堀内康史さんによる「対外国人意識」に関するアンケート調査の手法と分析は、意識調査
のあり方や研究成果をどのように多文化社会に還元していくのかを問う貴重な報告で示唆的な論議ができ
ました。
研究を社会に活かしていくためには実践者との連携が大切で、難民支援協会事務局長の石川えりさん、
NPO「みんなのおうち」代表小林普子さんなど第1線で活躍される方々からも貴重なご意見がありました。
3番目の上原伸一さんのトンガ・サモアの報告は、新鮮で大変面白いお話でした。太平洋島嶼諸国のマ
ス・エクソダス現象を再度大いに語り合いたいものです。
さて、次回(7月27日)の研究会は、先月明石書店から刊行された「『移民国家日本』と多文化共生論」
の出版記念研究会の予定です。「『移民国家日本』と多文化共生論」は、編著者ほか、執筆者の多くが本会
の会員で構成されていました。そこで、次回は各章の執筆者による提言の解説と指定討論者によるコメン
トを組にして対話の中で論点と主張をより明確にする会にしたいと考えています。
詳細が決まり次第、プログラムを作成してお送りしますが、まずは7月27日日曜日の予定を空けておいて
いただければ幸いです。
<次回研究会のお知らせ>
日時:2008年7月27日(日) 午後1時~5時半
参加費:会員無料、会員外500円
場所:大東文化大学法科大学院(信濃町校舎)(JR信濃町駅下車、信濃町駅ビル3階)
(休日用入り口からの出入りとなります。詳細は次回お送りするプログラムをご参照ください。)
「『移民国家日本』と多文化共生論」 目次
第1部 多文化共生社会の胎動と歴史的展開
第1章 共に生きる街・新宿大久保地区の歴史的変遷(稲葉佳子)
第2章 受け継がれていく新住民の街の遺伝子(稲葉佳子)
第3章 ディアスポラ接触——地域が日本を超えるとき(川村千鶴子)
第4章 韓国人ニューカマーの定住化と課題(イ スンミン)
第2部 ライフサイクルと多文化共生論
第5章 多文化な出産とトランスカルチュラルケア(藤原ゆかり)
第6章 多文化子育て空間から創出される協働の世界——養育者の文化変容を中心に(イ ホヒョン)
第7章 新宿区で学びマルティリンガルとなる子どもたち(藤田ラウンド幸世)
第8章 共に働く街・新宿——トランスカルチュラリズムの形成(渡辺幸倫)
第9章 共に老後を支えあう——在日外国人高齢者の現状と課題(李錦純:リ クンスン)
第3部 トランスカルチュラリズム——地域が日本を超えるとき
第10章 ホームレス、社会的排除と社会的包摂——新宿区の温かさと冷たさ(麦倉哲)
第11章 無国籍者との共生(陳天璽:チェン ティエンシ)
第12章 文化のハイブリッド性と多文化意識(河合優子)
終章 問われる国の理念と多文化共生政策(川村千鶴子) 多文化共生年表
なお、ご出欠は、渡辺までご連絡下さい。
皆さんのお越しをお待ちしております。
 

多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 87号

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  Society for Multicultural Community Studies /Global Awareness 
                                2008年6月16日
      『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 87号』
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トピック:次回研究会(6/21)

<ごあいさつ>

 梅雨の季節となりました。どこに行くにも傘が手放せない今日この頃ですがいかがお過ごしでしょうか。

 前回(5月24日)の研究会では二つの報告がありました。

 まず武田里子さんが「在留資格認定証明書申請時の韓国人への漢字名強制について」、入管法上の規定ではないにもかかわらず、法務省の内規で、韓国人の名前を漢字で書かせる窓口「指導」の実情を報告してくださいました。外国人登録制度の改正が予定されている情勢下で、外国人「管理」制度について考える機会となるタイムリーな報告でした。
 河合優子さんはこの4月に出版された『ディアスポラと社会変容』(武者小路公秀監修、国際書院)を紹介してくださいました。特に「ディアスポラ」と「親密圏」の概念を中心に、理論的な課題が提起されました。これらは移民研究の分野で最近関心が高まっている概念であり、出席者間で活発な討論が行われました。

 さて、次回(6月21日)の研究会は、3つの発表が予定されています。いつもより一時間早めて、午後一時からの開始です。飲物・お弁当などは各自ご持参ください。

 前半は、異文化の接触、受容、葛藤の過程を共通の視点として、はじめに、小林真生(早稲田大学大学院博士後期課程)から、「異文化受容過程における社会の寛容性向上への可能性 ―北海道稚内市と富山県射水市の事例から―」と題した発表を、次に、堀内康史(大東文化大学 非常勤講師)さんから「『日本人』と『外国人』との接触のメカニズム―都市とメディアの作る人間関係―」についてお話いただきます。

 後半は、上原伸一さん(元朝日放送、パラオ専門家、現在国士舘大学客員教授)から、「2008年4月 トンガとサモアでの講演と調査旅行」の報告をしていただく予定です。

<次回研究会のお知らせ>

日時:2008年5月24日(土)午後1時~5時半(いつもより一時間早い開始です)
参加費:会員無料、会員外500円
場所:大東文化大学法科大学院(信濃町校舎)(JR信濃町駅下車、信濃町駅ビル3階)

1) 午後1時から2時半ごろ

発表者:小林真生(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 博士後期課程)
テーマ:「異文化受容過程における社会の寛容性向上への可能性 ―北海道稚内市と富山県射水市の事例から―」

概要:私は2007年夏にロシア人が多く上陸し、中国人研修生が多く暮らす北海道稚内市とロシア人が多く上陸し、彼らを顧客としてパキスタン人が中古車店舗を構え、町中には日系ブラジル人と中国人研修生が多く暮らす富山県射水市(中でも旧新湊市地域)の二つの小規模地方都市において対外国人意識に関するアンケート調査・面接調査を行なった。その中で、両地域において外国人は「顔の見えない」状態に置かれており、問題の背景として相互理解に必要な情報が日本人、外国人双方に伝わっていないことや、地域住民の交流や様々な活動の核となっている町内会が活用されていないこと等が見えてきた。これらの状況を改善していくことは、日本人と外国人が共に形成している地域社会の変容が求められるといえるが、それは地域社会ばかりでなく日本社会全体の成熟へと繋がっていくのではないだろうか。

【自己紹介】私が育ったのは1980年代後半からアジア人労働者や日系南米人が多く集住してきた群馬県太田市である。その地域では来日する外国人が変わっても、彼らに対する「まなざし」に変化はなく、彼らに対する偏見も強く、地域社会と外国人の関係は良好ではなかった。それと似た状況が日本各地に広がっていることを知り、「日本の地域社会における対外国人意識」を研究の対象とし、意識改善に向けた方法を探るようになった。

2)2時半から4時ごろ

発表者:堀内康史(大東文化大学 非常勤講師)
テーマ:「『日本人』と『外国人』との接触のメカニズム―都市とメディアの作る人間関係―」

概要:発表者は、どのような要因によって、「日本人」は「外国人」を排除し、あるいは「外国人」とつながっていくようになるのか、という問題に関心を持ち続けてきた。
 2003年の新宿区での調査結果から、外国人の多い地域では、外国人への排他的意識は高くなり、また外国人との人間関係も増加したり深まったりする傾向は見出せなかった。一部の先行研究では、都市度の高い(外国人人口の多い)地域では外国人に対し寛容になるという結果も見られたが、新宿区のデータからはそれとは逆の結果が見られた。
 また他方で、個人的な人間関係ができると、外国人に対する偏見などが解消されることが期待されていたが、そうならない事例も報告され、人々が外国人にどのような意見・イメージをもつのかはメディアを通して形成される部分も大きいと考えられる。
これらの地域的な要因とメディアによる要因とを合わせて考察することにより、これらの人間関係の包括的な説明を行うことが発表者の最終的な目的である。
 今回の発表は、上記のこれまでの研究結果を踏まえ、今年度行う予定の調査枠組みを提示し、皆様からご意見をいただき、研究の意義を検討する機会にさせていただきたい。

3)4時から5時半ごろ

発表:上原伸一 (元朝日放送、パラオ専門家、現在国士舘大学客員教授)
テーマ:2008年4月 トンガとサモアでの講演と調査旅行

概要:太平洋地域における著作権、民主化、環境問題など、変化するポリネシアの国を紹介します。この4月に撮影した最新の美しい画像をご披露いたします。

ニュースレター86号

 
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  Society for Multicultural Community Studies /Global Awareness 

             2008年5月20日

      『多 文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 86号』
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トピック:次回研究会(5/24)

<ごあいさつ>

 ニュースレターの発行が直前になって申し訳ございません。暖かい日があったと思ったら急に冷えたりと、体の負担のかかりやすい気候ですが、いかがお過ごしでしょうか。

 前回(4月26日)の研究会では、小澤弘教さん(国際基督教大学大学院博士後期課程)に、「留学生と寮文化―ICUグローバルハウスにおける日常から―」と題した発表をしていただきました。ネイティブ人類学という視点から、実際に寮のチューターとして1年間住み込んだ経験からさまざまなエピソードを交えて報告いただきました。近年はどこの大学でも留学生の存在は大きなものとなっているようです。いろいろな面で示唆に富んだものでした。

 さて、次回(5月24日)の研究会は、前半に武田里子さん(日本大学大学院博士後期課程)をお招きし、「在留資格認定証明書申請時の韓国人への漢字名強制について」と題した発表をしていただきます。

 後半は、河合優子さんから、近刊の武者小路公秀監修『ディアスポラと社会変容』国際書院の紹介と解説をしていただく予定です。

<次回研究会のお知らせ>

日時:2008年5月24日(土)午後2時~4時半

参加費:会員無料、会員外500円

場所:大東文化大学法科大学院(信濃町校舎)(JR信濃町駅下車、信濃町駅ビル3階)

1.研究発表
発表者:武田里子(日本大学大学院 総合社会情報研究科 博士後期課程(国際情報専攻))

テーマ:在留資格認定証明書申請時の韓国人への漢字名強制について

内容:私は2005年3月まで新潟県にある大学で留学生担当として働いておりました。その間、毎年100件を越える留学生のビザを申請していましたが、今回は、その業務の中で直面した韓国人の名前に関する入管とのエピソードをもとに、日本の入管制度の矛盾について報告します。事例は、在留資格認定証明書の申請書に漢字がない韓国人の名前を漢字で書かなかったために申請書が受理されなかったというものです。韓国人の申請に漢字名を求めているのは、入管法上の規定ではなく法務省の内規で、法務省は「協力事項」だといいますが、入管窓口では強力な「指導」が行われており、実質的には強制です。 

2.著作紹介

紹介者:河合優子さん(東海大学)

著書名:武者小路公秀監修『ディアスポラと社会変容』国際書院の紹介 

 本書は、2007年2月に大阪経済法科大学アジア太平洋研究センターで行われた「移住者の人権と多文化共生を目指して―アジアとアフリカのディアスポラの比較」という国際シンポジウムをまとめた報告書である。単なる内容の再現に終わらず、編集者による解説、シンポジウム参加者によるコラムにより、シンポジウムをより深めて理解できるような構成になっている。本書の中心テーマである移住そして人種主義は、多文化共生に密接に関わる問題である。本書の紹介を通して、多文化共生の理論的課題について考えていきたい。

多 文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 85号

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  Society for Multicultural Community Studies Global Awareness 
                                    2008
420
      『 85
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トピック:次回研究会(4/26

<ごあいさつ>
 ずいぶんと暖かい日が増えてきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

 前回(329日)の研究会では、森田京子さん(青山学院大学)から長野県の小学校でのブラジル人転校生たちの日常体験と異文化間学校適応の研究結果「在日ブラジル人児童の学校適応: 非集住地区の事例」と題して発表していただきました。エスノグラフィーの方法論自体も大変興味深いものでしたが、ブラジル人転校生たちの日常のありさまがよく伝わってくる研究でした。調査にあたっての苦労話も研究発表に更なる深みを与えているという印象を受けました。

 さて、次回(426日)の研究会は、いつもの大東文化大学信濃町キャンパスで行われます。小澤弘教さん(国際基督教大学大学院博士後期課程)をお招きし、「留学生と寮文化―ICUグローバルハウスにおける日常からと題した発表をしていただく予定です。

 その後、留学生教育の観点から藤田ラウンド幸世さん(ICU、桜美林大学)に、入管政策の観点からのコメントを明石純一さん(筑波大学)に方向性を示していただき、全体での議論へと進めたいと思います。

 

<次回研究会のお知らせ>

 

日時:2008426(土) 午後2時~4時半
参加費:会員無料、会員外500
場所:大東文化大学法科大学院(信濃町校舎)(JR信濃町駅下車、信濃町駅ビル3階)
発表者:小澤弘教(おざわ・ひろのり)

国際基督教大学大学院 行政学研究科 博士後期課程 文化人類学専攻(先住民族研究)

タイトル「留学生と寮文化―ICUグローバルハウスにおける日常から

内容:国際基督教大学(ICU)には、多くの留学生・帰国子女が在籍している。多くの留学生たちが、アパートを借りるなどして通学しているのに対し、学内に隣接する学生寮に住む者も多い。特に、グローバルハウスには他の寮よりも圧倒的に多い留学生が居住している。一見、文化や言語、習慣の違いなどから、留学生は日本人の学生と相容れない部分があると見られがちである。しかし、彼/彼女らが、寮という空間で、日本人の学生たちと食と住を共にするとき、お互いの文化的差異が混ざり、独自の「寮文化」とも呼ぶべきものが生まれているように思われる。今回は、ICUグローバルハウスでチューター(相談役)を1年間務めてきた私の経験を踏まえ、留学生と日本人学生が長い時間を共有する寮の中で、どのような文化的営みが為されているのかを、簡単ではあるが紹介したい。

 

以上

多 文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 84号

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  Society for Multicultural Community Studies Global Awareness 
                                    2008
313
      『 84
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トピック:次回研究会(3/29

<ごあいさつ>
 春の近づきを実感する日が多くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

 前回(226日)の研究会では、まず、安里和晃 (龍谷大学社会科学研究所)さんから「介護従事者としての移住労働者と結婚移民」と題し、豊富な現地調査に裏打ちされた詳細を報告いただきました。その後、宣元錫(中央大学)さんに日本の外国人介護労働者受け入れについて簡単に論点整理をして頂いた、出席者間での意見交換を行いました。参加者それぞれの立場から現状の認識や今後の見通しなど幅広い議論となり、大変有意義なものとなりました。

 さて、次回の研究会は 森田京子さん(青山学院大学)から長野県の小学校でのブラジル人転校生たちの日常体験と異文化間学校適応の研究結果「在日ブラジル人児童の学校適応: 非集住地区の事例」と題して発表していただきます。

 

<次回研究会のお知らせ>

場所がいつもの大東文化大学信濃町校舎ではないのでご注意ください。

日時:2008329( 午後2時~4時半
参加費:会員無料、会員外500
場所:筑波大学東京キャンパス G502教室
住所 112-0012東京都文京区大塚3-29-1
交通 東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷(みょうがだに)」駅下車徒歩約3

当日の開催場所等に関するお問い合わせ(明石:090-3520-5515

 

発表者:森田京子さん(青山大学)

題目:「在日ブラジル人児童の学校適応: 非集住地区の事例」

概要:長野県の公立小学校での長期集中的なエスノグラフィーによって見えてきた、ブラジル人転校生たちの日常体験と異文化間学校適応の研究結果を、昨年刊行された『子どもたちのアイデンティティー・ポリティックス: ブラジル人のいる小学校のエスノグラフィー』を基に発表します。

 

発表者紹介

森田 京子     Kyoko Morita, Ph.D.
ペンシルベニア大学大学院修了  教育人類学博士   

University of Pennsylvania, Graduate School of Education, Philadelphia PA

Ph.D. in Educational Anthropology, 2002

修士課程で社会言語学、異文化コミュニケーション等を学んだ後、博士課程でフレデリック・エリクソン博士の指導の下、アーバン・エスノグラフィーの訓練と論文指導を受ける。専門は文化人類学と社会人類学で、主に日本社会のエスニック・マイノリティーを研究している。特に、定住マイノリティーのエスニシティー、アイデンティティー、文化適応プロセス等に関心がある。現在、青山学院大学大学院(「エスノグラフィック・メソッド入門」)等で非常勤講師を務める。

著書・論文:
(2002)  Negotiating identity politics: Exploring Brazilian children’s experiences at a Japanese school.  Ann Arbor, MI: UMI Dissertation Services.
(2004) 「アイデンティティー・ポリティックスとサバイバル戦略:在日ブラジル人児童のエスノグラフィー」, 『質的心理学研究』第3, pp. 6-27. 新曜社
(2005) 「エスノグラフィー」, 『教育研究ハンドブック』, pp. 80-91. 世界思想社
(2007) 『子どもたちのアイデンティティー・ポリティックス: ブラジル人のいる小学校のエスノグラフィー』 新曜社

 

 以上