『多文化社会研究会ニューズレター 144号』

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Institute for Multicultural Community Studies

2016年8月23日

『多文化社会研究会ニューズレター 144号』

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◆トピック:研究会のご案内(9月10日(土))

 

次回の研究会は9月10日(土)に大阪経済法科大学 東京麻布台セミナーハウスにて開催します。発表者はお二人で、①加藤丈太郎さん(特定非営利活動法人ASIAN PEOPLE’S FRIENDSHIP SOCIETY代表理事)(ドイツを訪問して―移民の「統合」をめぐる日本との違い)と②土田千愛さん(東京大学大学院博士課程(国際社会科学))(日本におけるトルコ国籍クルド人と難民申請)です。それぞれコメンテーターとして①増田隆一さん(元朝日放送)、②上原伸一さん(国士舘大学)を迎え、コメントをいただいたうえで、全体での討論という流れを予定しております。

 

日時:9月10日(土曜日)午後3~7時

場所:大阪経済法科大学 東京麻布台セミナーハウス

(地図はhttp://kenshu.e-joho.com/azabudai/map.html)

会費:¥1,000

 

司会:井口博充(小林真生)

 

・自己紹介:全員 3時~3時15分

 

報告(1)加藤 丈太郎(かとう じょうたろう)3時15分~3時45分

特定非営利活動法人ASIAN PEOPLE’S FRIENDSHIP SOCIETY代表理

聖心女子大学文学部人間関係学科非常勤講師

 

講演のタイトル:

ドイツを訪問して―移民の「統合」をめぐる日本との違い

Visiting Germany – Differences regarding “integration” between Germany and Japan

 

講演概要:

私は、2016年6月24日から7月6日まで、移民に関する視察プログラム「EPRIE (Exchange Program for Regional Integration in East Asia and Europe)」に参加しました。ポーランド、ドイツ、フランスをめぐってきました。移民・難民に関する研究を行っている若手研究者や実務家と議論を進める中で、とりわけドイツと日本の取組みの違いに気付かされました。本報告では、言語教育プログラム、人種差別禁止法、移民の子孫への生地主義の採用、新統合法など、ドイツにおける移民・難民への取り組みを整理し、紹介いたします。日本における移民の統合政策のあるべき姿を参加者の皆さまと本音で議論したいと思います。どのようなことが実現可能であり、何か最も好ましい方向性であるのか、インターラクティヴに語り合えれば幸いです。

 

The reporter joined an inspection tour called ERRIE –Exchange Program for Regional Integration in East Asia and Europe from June 24 to July 6, which took participants to Poland, Germany and France. The reporter was surprised how different German immigration policy from Japan was among other things. In this report, I will introduce Germany’s practices for migrants and refugees such as integration course, the General Equal Treatment Act, jus soil for migrants’ children and new integration law. Then, the reporter would like to discuss how Japan could live together with migrants with integration.

 

・コメント:増田隆一(元朝日放送)3時45分~3時55分

・討論:3時55分〜4時25分

 

・休憩:4時25分〜4時35分

 

(報告2) 土田 千愛 (つちだ ちあき)4時35分〜5時5分

東京大学大学院 博士課程(国際社会科学)

 

講演のタイトル:

日本におけるトルコ国籍クルド人と難民申請

Turkish Kurds and Refugee Application in Japan

 

講演の概要:

日本では過去に一人も難民認定がないにもかかわらず、トルコ国籍保持者の難民申請者数は上位を占めています。また、その多くがクルド人だと言われています。私は、この現象を難民申請者数と難民認定者数の相関の断絶と捉えてきました。今回の報告では、その実態と背景を探り、彼らの法的地位について整理し、皆様とご一緒に再考したいと思います。コミュニティでの生活実態を明らかにすることによって、今後の日本の難民受入れの在り方を再構築する機会となれば幸いです。

 

In Japan, the number of refugee application by Turkish nationalities has been higher. However, none of them has been accepted as refugees. Moreover, most of them are Kurds. In this research, his phenomenon is regarded as a break in relations between the number of refugee application and that of determined refugee. It clarifies the backgrounds, organizing their status during refugee claim and surveying their living condition in Kurdish community.

 

・コメンテーター:上原伸一(国士舘大学客員教授)5時5分〜5時15分

・討論:5時15分〜5時45分

 

以上

 

『多文化社会研究会ニューズレター 143号』

◆トピック:研究会のご案内(7月16日(土))

 

次回の研究会は7月16日(土)に大東文化会館(ホール)にて開催します。「翻訳から他者理解を考える」をテーマに、コーディネイターは大東文化大学の井口博充さん、発表者は金澤宏明(明治大学)さん(「歴史学に見る翻訳のまなざし──間文化性と当事者性の析出──」)と秋山肇(日本学術振興会・国際基督教大学大学院)さん(「翻訳と平和研究:無国籍報告書英訳の経験から」)を迎えます。発表後には当会の中でも豊富な翻訳通訳経験を持つ荒井幸康(亜細亜大学)さん、三谷純子(東京大学大学院)さんからのコメントをいただいたうえで、全体での討論という流れを予定しております。

先日の6月に続いて連続開催となりますが、皆様お誘い合わせの上お越しください。なお、次回は9月10日(土)を予定しております(内容未定)。こちらも併せてご承知おきいただければ幸いです。

 

◆日時:2016年7月16日(土曜日) 2:30~5:00

 

◆会場:大東文化大学大東文化会館ホール

◆参加費:1,000円(2016年度前納制度利用の場合には5000円)

 

タイトル:翻訳から他者理解を考える

コーディネイター:井口博充(大東文化大学)

翻訳は、日本の近代化の中で非常に重要な文化的な役割を演じてきました。そして、現在でも日本が多文化・他者を理解するための重要な手段であり続けています。今回は、現代の日本社会を形成する上での基礎となった戦後占領期の日本を統治したダグラス・マッカーサーの伝記を英語から日本語に翻訳された金澤宏明先生と、逆に現在の日本の問題である無国籍者についての法的レポートを世界に発信するために英語に翻訳された秋山肇先生のお話を伺うことにしました。

 

1.発表

  1. 金澤宏明(明治大学):歴史学に見る翻訳のまなざし──間文化性と当事者性の析出── (2:30-3:00)

表象(記号)研究や他者理解の観点に焦点をあてる。間文化性とは、文化が違うと理解する記号や表象が変わるという意味である。それにより理解ギャップが存在し、翻訳でも歴史教育でもその理解を促すことが課題になっている点について論じたい。

 

金澤宏明 明治大学兼任講師(アメリカ対外関係史)主要業績:ので、ジェフリー・ペレット著、林義勝、寺澤由紀子、金澤宏明他訳『老兵は死なず』(鳥影社、2016年)『3.11以後の多文化家族(共著、2012年)、「図像史料と歴史学―邦語研究の研究動向と史料批判の「共有地」と「共有知」―」『立教アメリカン・スタディーズ』37号(立教大学アメリカ研究所、2015年)

 

  1. 秋山肇(日本学術振興会・国際基督教大学大学院):翻訳と平和研究:無国籍報告書英訳の経験から(3:00-3:30)

報告者が無国籍に関する報告書を英訳した際の経験を紹介しつつ、「翻訳」するということと多文化共生や平和はどのような関係にあるのかを、理論的に考察する端緒を探したい。翻訳を通して、他の文化にある人とどのように理解しあえるのか、ひいては他者とどのように理解できるのかを、平和研究の視点を導入して考えてみたい。

 

秋山肇 秋山肇 日本学術振興会特別研究員。国際基督教大学大学院博士後期課程。修士(平和研究)。訳書:Statelessness Conventions and Japanese Laws: Convergence and Divergence (2016, Office of the United Nations High Commissioner for Refugees)

 

休憩(3:30-3:45)

 

2.コメントと討論

  1. 荒井幸康 亜細亜大学兼任講師(社会言語学・言語政策)学術博士(一橋大学)、スラブ研究センターGCOE共同研究員
  2. 三谷純子 東京医科歯科大学・早稲田大学非常勤講師、東京大学大学院博士課程(文化人類学)、無国籍ネットワーク理事、UNICEF、UNTAC、UNHCRなどの国連機関で勤務
  3. 討論(4:15-5:00)

 

以上

 

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Institute for Multicultural Community Studies

2016年5月21日

『多文化社会研究会ニュ-ズレタ- 142号』

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◆トピック:研究会のご案内(6月15日(水))

次回の研究会は6月15日(水)に、しんじゅく多文化共生プラザ多目的スペースで開催します。

昨年度の3月に行った多文化・多言語をテーマにした博物館のお話に関連して、宇都宮大学の若園雄志郎さんから「博物館における多文化教育の試み」と題して、多文化博物館における文化・言語の考え方についてお話しいただきます。久しぶりの平日開催です。皆様お誘い合わせの上お越しください。

 

◆日時:2016年6月15日(水曜日) 18:30~20:00

◆会場:しんじゅく多文化共生プラザ多目的スペース

(住所:160-0021新宿区歌舞伎町2-44-1ハイジア11階 )

◆参加費:500円

◆発表者:若園雄志郎(宇都宮大学)

◆テーマ:博物館における多文化教育の試み

◆ 内容:博物館は日本の行政上社会教育施設に分類される。本発表では、まず地域における社会教育施設としての博物館の役割を確認することから出発し、「文化を展示」 することについての様々な論点を紹介する。次に、博物館における多文化教育の理論的な背景を確認した上で、事例としてアイヌ民族博物館の伝承者育成事業について紹介したい。後半には、質疑応答の時間を長めにとり、参加者の意見を共有しながらも、多文化・多言語博物館を構想する際に欠かせない視点についての議論を深めたい。

 

以上

 

『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 141号』

 

◆トピック:研究会・総会のご案内(5月14日(土))

次回の研究会は5月14日(土)にカイ日本語スクール(新大久保)で開催します。場

所にご注意ください。テーマは「多文化家庭の子育て戦略の課題-日韓カップルへの

インタビュー調査」と題し、主に韓国在住の日本人父親・母親へのインタビューから

子育てについて考えるというものです。発表者は渡辺幸倫(相模女子大学)、藤田ラ

ウンド幸世(立教大学)、宣元錫(大阪経済法科大学)です。

研究会につづいて、2015年度の会員総会を予定しております。万事お繰り合わせ

の上ご出席くださいませ。

 

日時:2016年5月14日(土曜日) 14:30~17:00

資料代:500円(当日受付)

場所 カイ日本語スクール(本校)JR新大久保駅から徒歩5分ぐらいです。詳し

くは下記をご覧ください。http://www.kaij.jp/location/

 

研究発表:14:30から16:00

発表者:渡辺幸倫(相模女子大学)、藤田ラウンド幸世(立教大学)、宣元錫(大阪

経済法科大学)

テーマ:「国際結婚家庭の子育て戦略 ─韓国在住韓日カップルの日本人「父親」と

「母親」の語りから─」

要旨:本研究は「多文化家庭の子育て戦略の課題 -日韓中の国際カップルへのインタ

ビュー調査」科学研究費(基盤C)(課題番号25381142)(平成25年 – 27年)の一環

である。同調査では、日本在住の日中・日韓カップル、韓国在住の韓日・韓中カップ

ル、中国在住の中日・中韓カップル48人のすべてを対象にインタビューを進めた。な

かでも、本発表では、韓国に在住する日本人の父親・母親の語りを対象に考察を行

う。各種の統計からも生活の実感からも、時に緊張を増す東アジア三国(日本、韓

国、中国)に複数の言語と文化が交叉する国際結婚家庭が増加していることは明らか

であろう。このような家庭で育つ子どもたちが今どのように育てられようとしている

のかを知る事は、今後の東アジアの将来を考える上で重要な意義を持つと考える。

 

会員総会:16:15から17:00

1)議題

①      2015年度事業報告

②      2015年度会計報告

③      規約改定について

④      新役員の承認

⑤      2016年度活動計画

⑥      その他

 

2)各会員の活動報告、情報交換

 

 

『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 140号』

 

◆トピック:研究会のご案内(3月20日(日))

 

次回の研究会は3月20日(日)にしんじゅく多文化共生プラザ多目的スペースで開催します。

「多文化・多言語博物館(仮称)を考える」と題し、多文化・多言語をテーマにした博物館の構想について、グリーゴリ―・カザコフさん(モスクワ大学博士課程修了、博士)にお話しいただきます。報告は英語ですが、井口博充(大東文化大学、Ph.D.)による通訳がございます。報告を受けて、石原進さん(移民情報機構代表、多文化研副理事長)をコーディネーターに、パネリストとして、郭潔蓉さん(東京未来大学教授、法学博士)とダニエーレ・レスタさん(大東文化大学助教、日本言語文化学博士)をお迎えし、議論を深めていきたいと思います。場所の関係で定員が30名となっています。事前申し込みが必要になりますので、末尾をご参照の上、お早めにお申し込みください。

なお、毎年年度末に開催している会員総会は次回以降に行う予定です。合わせてご了承のほどお願いいただければ幸いです。

 

◆日時:2016320日(日曜日) 18002000    資料代:500(当日受付)

◆会場:しんじゅく多文化共生プラザ多目的スペース(いつもと違います)

(住所:160-0021新宿区歌舞伎町2-44-1ハイジア11階 )

 

◆プログラム                    司会:渡辺幸倫(相模女子大学)

 

◆挨拶:川村千鶴子(大東文化大学教授、元国立民族学博物館共同研究員)

多文化博物館は、越境する人びとの生活がもたらすトランスカルチュラリズムを映し出します。博物館は、フォーラムとしての機能をもち、人の流れと文化のフローを捉えることができ、やがて、多文化共生のまちづくりに活力を与えるのではないでしょうか。

<多文化・多言語博物館(仮称)を考える>

地域の博物館を訪れたことがありますか。博物館は、誰もが気楽に訪れることができる憩いと学びの場です。新宿区立新宿歴史博物館(三栄町)も多元的に新宿の歴史を学ぶ素晴らしい博物館です。もっとも新宿区は、地域そのものが多文化博物館の様相を呈していますね。今回は、多文化・多言語博物館とはどんな構想なのか、グリーゴリ―・カザコフさんに報告していただきます。

 

◆報告1.”Concerning the creation of a Museum of Languages and Cultures”

Grigory Kazakov <モスクワ大学博士課程修了、博士(大東文化大学)>

While museums of history, art and science exist practically in every big city in the world, language, which is an indispensable element of human nature and society, has hardly any museums devoted to it at all. Languages, and with them their respective ethnic cultures, are dying out faster than wildlife species. So it seems only natural that museums of languages and cultures should be created to preserve and disseminate information about them. This presentation will discuss what such a museum could contain and exhibit and what purposes it could serve. Mention will also be made of the few language-related museums that already exist in the world. 

(抄訳).言語と文化の博物館の創設の意義     報告:グリゴリー・カザコフ

通訳:井口博充(大東文化大学、Ph.D.)

歴史、芸術、科学の博物館は、世界の大都市のどこにもありますが、人間の本質と社会に不可欠な要素である言語については、そういった博物館はほとんどありません。言語とそれに付随する民族文化は、野生種が絶滅するより速いスピードで消えつつあります。そういう訳なので、言語と文化の博物館を創って、言語と文化を保存して、それらに関する情報を広めることは当然のことです。この発表では、そういう博物館が持つべき内容と何を展示するべきか、そしてどのような目的を持つべきなのかについて議論したいと思います。さらに、既に世界に存在している数少ない、言語に関係する博物館についても触れるつもりです。

◆パネル・ディスカッション           19:10~20:00

「多文化共生史のアーカイブス化と多文化博物館の可能性」

多文化共生のアーカイブス化の実現を考え、相互理解の拠点として博物館の機能を考えてみませんか? 多文化共生の歴史を後世に伝え、開かれた回路を創出するのではないでしょうか。

・コーディネーター:石原 進 (移民情報機構代表、多文化研副理事長)

・パネリスト:郭 潔蓉  (東京未来大学教授、法学博士、台湾出身)

ダニエーレ・レスタ(大東文化大学助教、日本言語文化学博士)

 

■申込方法:参加希望者は、お名前、ご所属・連絡先を明記の上、e-mail:nabe1@hotmail.com にお申込みください。定員30名 。以上

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多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 138号

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Society for Multicultural Community Studies /Global Awareness

2015年12月25日

『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 138号』

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◆トピック:研究会・総会のご案内(1月25日(月))

 

次回の研究会は新年あけての1月25日(月)に開催します。大東文化大学 大東文化会館ホールで、報告は二つです。まず、はMelissa Hungさん(ICU修士課程)の「DV against Children: Perspective of International Human Rights Law(子どもに対するDV―国際人権法の視点―)」(英語による発表)です。もう一つはダニエーレ・レスタ(大東文化大学)さんによる「メディアで見る交錯するイタリアの移民状況(The ‘junction’ country: media perspectives on Italy’s double-faced migration issue)」(日本語による発表)の予定です。平日の月曜日夜という時間、大学は入試シーズンに入りご多忙のこととは存じますが2016年最初の研究会ということで、研究会の後には新年会も予定しております。会員の皆様におかれましてはぜひご参加くださいますようお願い申し上げます。皆様お誘い合わせの上ご参加ください。

 

日時 2016年1月25日(月)16:30~19:00
場所 大東文化大学 大東文化会館ホール
研究発表:16:30から18:40

司会:秋山 肇(国際基督教大学)

 

<発表1>16:30から17:30

テーマ:DV against Children: Perspective of International Human Rights Law(子どもに対するDV―国際人権法の視点―)(英語による発表)

発表者:Melissa Hung(ICU修士課程)

概要:Domestic violence is a global issue that affects not only undeveloped or developing countries but is also a common problem in developed countries. Although within recent years issues on domestic violence have been highlighted not only nationally but also internationally, however there are still many problems and barriers within this issue. One of the main problems with the current system is the protection of children who are either victims of domestic violence or live in an domestic violence environment. Unlike adult victims, children victims tend to be ignored or not notice till serious consequences happen. Although different countries have different culture which may affect their approach to issues of domestic violence, it is also important for the international community to focus on this issue. The UNCRC is one of the biggest convention seen to protect and promote children’s rights, however in terms of practice the UNCRC have little power and thus many children that are victim of domestic violence are not protected. Therefore this presentation will focus on not only why we should look at children protection from an international law prospective but also what approach can be taken to ensure children who are victims of domestic violence can be greatly protected using international law.

 

Melissa Hung is a graduate student at International Christmas University (ICU), majoring in peace studies. She received an LLB (bachelor degree in law) from University of York (U.K). She is currently interested in human rights especially children’s rights.

 

(仮訳)

ドメスティック・バイオレンスは、途上国だけでなく先進国にも共通するグローバルな課題である。近年、ドメスティック・バイオレンスの問題は国際的にも関心を集めており、また様々な問題を抱えている。ドメスティック・バイオレンスの被害を受ける子どもや、ドメスティック・バイオレンスの環境の内に生きる子どもの保護は、今日の主要な問題のひとつである。大人である被害者と異なり、子どもである被害者は無視されるか、深刻な状況が起きるまで認知されない傾向にある。国家によって文化が異なり、ドメスティック・バイオレンスへの対応は異なる可能性があるが、国際社会の対応は重要である。国連子どもの権利条約は子どもの権利を促進し、保障するための最も重要な条約のひとつであるが、子どもの権利条約は実践において、弱い実効性しか持たない。そのため、多くのドメスティック・バイオレンスの被害者は保護されていない。よって本報告は、なぜ子どもの保護を国際法の視点から検討すべきかだけでなく、どのようなアプローチによって、国際法がドメスティック・バイオレンスの被害者である子どもを広く保護することができるかに注目する。

 

 

<発表2>17:40から18:40

テーマ:メディアで見る交錯するイタリアの移民状況(The ‘junction’ country: media perspectives on Italy’s double-faced migration issue)(日本語による発表)

発表者:ダニエーレ・レスタ(Daniele Resta)(大東文化大学)

概要: Quite soon after its unification in 1861, Italy has witnessed an impressive number of emigrations towards different areas of the world. It was a large-scale diaspora that reached its peak in the years before the outbreak of World War I, with hundred thousands of people leaving the country every year. In addition, another weighty wave of migration flows could be observed at the end of 1950s. Since the preferred destinations this time were European countries such as Germany, Swiss or Belgium, these human movements came to be labeled as the “European emigration” phase.

Although Italian emigration flows continue nowadays mostly in the smaller, elitarian form of the so-called “fuga di cervelli” (human capital flight) phenomenon, Italy has gradually turned, over the years, into a “country of immigration”. Starting from the 1970s, as a result of the economic boom and other factors such as the “politica delle porte aperte” (open door policy) sustained by the government of the time, Italy has seen an increasing number of immigrations, that culminated in the first en masse Albanian immigration of 1991.

Nowadays many immigrants from Africa continue to enter Italy across the Mediterranean Sea, embarking in treacherous boat journeys that often lead to tragic shipwrecks. With the extension of the European Union, however, the most significant wave of migration has been from closer European states, particularly Eastern Europe, with more than a million Romanians now officially residing in the country.

After briefly outlining Italy’s long emigration history, this presentation will focus on its recent shift from a “country of emigration” into a “country of immigration”, presenting some data on the variety of nationalities currently living in the country and examining, with a glance at its somewhat controversial migration policies, how Italy deals with the phenomenon both at cultural and political levels. In addition, as the embryonic stage of a broader project on representation of migrants in Italian media and films, this presentation will also make use of fragments of film and television material on the topic unreleased in Japan.

 

メディアで見る交錯するイタリアの移民状況

ダニエーレ・レスタ(大東文化大学)

1861年に行われた統一から現在に至るまで、イタリアは世界の様々な地域へ出移民を送り出してきた。一世紀以上にわたるこの長い出移民史には三つの位相が確認される。第一に、第一次世界大戦の勃発直前まで行われ、毎年何十万人の移動を含む。第二に、50年代のおわりに、ドイツ、スイス、ベルギーなどのヨーロッパを中心に送り出された。第三には、近年も「頭脳流出」という形をとっている。

しかし、1970年代、好景気と特別な政治対策の影響で、外国へのイタリア人出移民が激減し、逆にイタリアに入国する他国からの移民が増えてきた。1991年のアルバニアからの移民はイタリアの最初の大挙移民と確認された。

現在も、密航船で地中海を渡ってくるアフリカ人、ルマーニアを初め、欧州連合の様々な国からの移住が絶えない。

本発表はイタリアの長い移民史と現在の移民受入れ状況を辿りながら、「出移民の国」から「移民の受入れ国」への変貌について考察することを目的とする。また、「イタリアの映画・メディアにおける移民」を探る研究プロジェクトの最初の段階として、日本での未公開のテレビ・映画作品などの小部分を見せたい。

ダニエーレ・レスタ

大東文化大学環境創造学部助教。大東文化大学大学院外国語学研究科日本言語文化学専攻博士後期課程修了。博士(日本言語文化学)。専門は映像メディア論、比較文化学、翻訳論。

 

 

(2)各会員の活動報告、情報交換:18:40から19:00

 

以上

 

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『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 137号』

<重要!!> 次回研究会(125日(土))の時間変更のお知らせ

 

次回12月5日(土)の研究会は発表者都合のため以下の時間に変更となりました。

(発表者自体に変更はありません)

 

日時 2015年12月5日(土)14時00分~18時16時から19
場所 カイ日本語スクール(本校)(場所の変更はありません)

 

時間の詳細

  • 研究発表(1):14:00から15:00⇒16:00~16:50

発表者:石原進(移民情報機構)

テーマ:「ミャンマーの民主化とMAJAモノづくり大学支援」

 

研究発表(2):15:10~16:00⇒17:00~17:50

発表者: ナン セン ホン(大東文化大学)

テーマ:多言語と憲法の保護

 

コメンテーターによるコメント:16:10~16:40⇒18:00~18:20

コメンテーター:チョウチョウソー氏(エラワンジャーナル編集長)

 

質疑応答、全体討議:16:50~17:30⇒18:20~18:50

 

  • 各会員の活動報告、情報交換:17:30~18:00⇒18:50~19:00

 

直前の変更で恐縮ですが、お間違いのないようお気を付けください。

 

なお、新年の初回研究会は1月25日(月)に決まりました。

詳細については近日中に配信予定の次号ニュースレターでご確認ください。

以上

 

◆トピック:研究会のご案内(12月5日(土))

次回の研究会を12月5日(土)に開催します。場所はカイ日本語スクール(新大久保)です。ご注意下さい。研究会では2つの報告を予定しています。一つ目は、石原進さんの「ミャンマーの民主化とMAJAモノづくり大学支援」、二つ目はナン セン ホンさん(大東文化大学)の「多言語と憲法の保護(Multilingual Cultures with Constitutional Protection)です。コメンテーターにチョウチョウソー(エラワンジャーナル編集長)さんを迎え、様々な角度からの分析をお聞きしたいと思います前々回、前回と難民問題について学んできましたが、今回も難民関連の諸課題が共通テーマとなっています。研究会の後には懇親会も予定しております。皆様お誘い合わせの上ご参加ください。

日時 2015年12月5日(土)14時00分~18時
場所 カイ日本語スクール(本校)JR新大久保駅から徒歩5分ぐらいです。

司会:角谷敦史さん(筑波大学)

研究発表(1):14:00から15:00

発表者:石原進(移民情報機構)

テーマ:「ミャンマーの民主化とMAJAモノづくり大学支援」

要旨: MAJAは、日本への留学経験者でつくる元ミャンマー日本留学生協会の略称です。MAJAは民主化の流れを受けてモノづくりに特化したプライベートユニバーシティの設立構想を打ち出しています。アジア留学生支援の先駆者で泰日工業大学設立をサポートした穂積五一氏の理念をもとに、私と仲間の4人がMAJAプログラム支援を政府、財界に働きかけています。その具体的な支援活動の動き、そして記者時代に韓国の民主化闘争を取材した経験を踏まえ、ミャンマーと日本との関係、ミャンマーの民主化をともに考えたいと思います。ナンセンホンさんの報告の「露払い」ができれば幸いです。

研究発表(2):15:1016:00

発表者: ナン セン ホン(大東文化大学)

テーマ:多言語と憲法の保護

概要:国民は安定を保つ政府や、平等な権利を求め、一定の原理で構成された政治は、国に安定が与えられ、良い生活を導くことができると信じられている。民主主義の概念は政治のシステムとして現代では評価がなされている。憲法は国民の代表により実行する基本原則で作られている。中央行政、立法機関と司法は憲法の原理となり、上位の権利を持っている。異なる民族が住む国の場合は、多文化と多言語を合法化する必要がある。連邦は権力を配る政治システムであり、多民族国家として実行するべきだと言われている。

連邦には統治権から立法権、行政部の権利と司法行政権があり、お互い調和しながら権利を抑制している。ビルマ/ミャンマーでは、1947年からビルマ連邦国家を目指す武力紛争が現在まで続いている。本研究が目的としているのは、少数民族はどのように民主主義と連邦国家として帰属できるか、また非民主主義で構成した憲法で支配されると社会にはどのような影響があるか、についてである。

本調査では、特にインドの憲法とエチオピアの憲法を一助としている。標準語に関して憲法がどのように宣言しているかを探りながら、ミャンマー2008年憲法と比較し、言語権利を改善することを目的としている。

Title: Multilingual Cultures with Constitutional Protection

Presenter: Nang Seng Hong (Daito Bunka University)

Summary:

People believe that a stable government and a systematic political culture with equal rights can lead them to better lives. The ideology of democracy has become a widespread political system in this modern world. Actually, people’s representatives write a constitution into law for their nations and it limits the contexts and principles that will be practiced in the country. The Constitution is superior power and is vested with the fundamentals of the central administration, legislature and judiciary. However, if a country with minority groups needs to legitimate multiple cultures and languages, federalism may be the only suitable practice to ensure rights for the multiple minority groups, because this system divides and shares powers between in different societies.

I would like to present the elements necessary to understand the three branches of sovereign power; they are called, legislative power, executive power and judicial power as controls, checks and balances among the power sharing among diverse people. Burma / Myanmar minority groups have been struggling for a Burmese federation since 1947, struggles that have included armed conflicts. How can Burmese minority groups call for democracy and federal states? What is going to be the influence in a civilization that has been dominated by an undemocratic constitution? I will look to the Indian Constitution and the Ethiopian Constitution for this research. And I will use as a point of comparison how the constitutions provide those states with the provisions for official languages to be use in those countries, and compare those practices with the treatment of those rights in the 2008 Myanmar Constitution.

コメンテーターによるコメント:16:1016:40

コメンテーター:チョウチョウソー氏(エラワンジャーナル編集長)

質疑応答、全体討議:16501730

(2)各会員の活動報告、情報交換17:3018:00

参加費:500円

以上

『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 136号』

◆トピック:研究会のご案内(10月24日(土))

次回の研究会を10月24日(土)に開催します。場所は大阪経済法科大学の東京麻布台セミナーハウスです。ご注意下さい。研究会では3つの報告を予定しています。一つ目は、池辺利奈(国際基督教大学博士前期課程2年)の「難民・難民認定申請者の国籍取得:子どもの権利条約及び自由権規約から」、二つ目は井口博充(大東文化大学)さんの「アメリカ合衆国におけるモン(Hmong)族の受け入れと適応」、三つ目は吉成勝男(立教大学兼任講師、元APFS代表)さんの「外国人支援団体・APFSの活動とバングラデシュの人々」です。今回も前回に引き続き、難民関連の諸課題が共通テーマとなっています。

研究会の後には懇親会も予定しております。皆様お誘い合わせの上ご参加ください。

日時 2015年10月24日(土)午後2時30分~5時50分
場所 場所:大阪経済法科大学東京麻布台セミナーハウス 2階 会議室

http://www.keiho-u.ac.jp/research/asia-pacific/access.html (日比谷線「神谷町」駅、1番出口から地上に出て左手道なりに徒歩5分。東京タワー方面を目指して下さい)

司会:小林真生

研究発表(1):2:30から3:20

テーマ:「難民・難民認定申請者の国籍取得:子どもの権利条約及び自由権規約から」

発表者:池辺利奈(国際基督教大学博士前期課程2年)

テーマ:「在日ロヒンギャ族の歴史的経緯と実態:心理学的アプローチから」

要旨:本報告では、群馬県館林市にコミュニティを形成・定住するイスラム系ミャンマー少数民族ロヒンギャ族の実態および今後の研究課題について、心理学的側面から報告する。具体的に、これまでの歴史的経緯、現在の難民認定や国籍の状況、その他デモグラフィック要因に加え、在日ビルマ・ロヒンギャ人協会(BRAJ)にて実施したインタビューの結果をもとに、アイデンティティやウェルビーイングとの関連が予想される社会的コンテクストについて言及する。心理学分野における在住外国人を対象にした研究では、個人のパーソナリティやメンタルヘルスの側面が注目されているが、彼らが文化や宗教性によりステレオタイプ的に扱われてしまうという懸念がある。今回は、彼らの心理・行動をコンテクストの中で捉えていく上で必要となる理論的フレームワークの構築および研究方法等について報告する。

研究発表(2):3:304:20

発表者:井口博充(大東文化大学)

テーマ:アメリカ合衆国におけるモン(Hmong)族の受け入れと適応

概要:モン(Hmong)族は、元々ラオスを中心に住んでいたが、ヴェトナム戦争の結果として難民となり、1975年以来アメリカ合衆国に受け入れられ、今ではアメリカ人口の約0.08%を構成するに至っている。彼らが、アメリカ社会に受け入れられていく経緯、現在彼らが抱える問題について、彼らの文化とアメリカ社会との葛藤などを教育のエスノグラフィー研究を手がかりに簡単に紹介したい。

研究発表(3)4:305:20

発表者:吉成勝男(立教大学兼任講師、元APFS代表)

テーマ:外国人支援団体・APFSの活動とバングラデシュの人々

概要:1980年代半ば以降、東アジアなどを中心として就労を目的とした外国人が大量に流入した。この時期、バングラデシュからも多くの若者たちが日本をめざした。1987年12月に、これらの人々と共に相互扶助、自立支援を目的としてASIAN PEOPLE’S FRIENDSHIP SOCIETY(略称 APFS)が設立された。以降、APFSの活動の先頭には常にバングラデシュの若者たちがいた。今回は、外国人支援団体の中で当事者であるバングラデシュ人がどのような考えをもち、活動をしてきたのかについて振り返る。さらに、これらの人たちの多くは、非正規滞在となっていたため、志半ばで強制送還となり、母国に戻った。昨年4月から立教大学社会学部と連携をしてプロジェクト型授業「国際的な人の移動と交流―日本とバングラデシュ間の事例」を進めているが、本年9月にもバングラデシュを訪問し、かつて日本で就労をしていた帰還移民たちのインタビューを行ったが、その時聞き取った内容についても簡単に紹介したい。

(2)各会員の活動報告、情報交換5:305:50

参加費:500円

以上

『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 135号』

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Society for Multicultural Community Studies /Global Awareness

2015年7月18日

『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 135号』

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◆トピック:研究会のご案内(8月1日(土))

お知らせがいつも直前で申し訳ありません。次回の研究会を8月1日(土)に開催します。場所は大阪経済法科大学の東京麻布台セミナーハウスです。ご注意下さい。

研究会では2つの報告を予定しています。一つ目は、秋山肇さん(国際基督教大学大学院博士前期課程在学)の「難民・難民認定申請者の国籍取得:子どもの権利条約及び自由権規約から」です。発表だけでなく川村千鶴子さん(大東文化大学)をファシリテーターとし、コメンテーターとしてナンセンホン(Nang Seng Heng)さん(大東文化大学大学院博士課程後期在学中、ビルマ出身)、郭潔蓉(東京未来大学、台湾出身)をお迎えします。祖国を喪失し無国籍状態におかれている難民の人びとの国籍取得について考えます。難民と難民認定申請者の国籍取得に関して「子どもの権利条約」と「自由権規約」に照らし合わせた研究成果を議論します。

また、二つ目は、久々に原田壽子さん(立正大学名誉教授)が、多民族国家ニュージーランドの子どもの教育の特徴についても語ってくださいます。研究会の後には懇親会も予定しております。皆様お誘い合わせの上ご参加ください。

日時 2015年8月1日(土)午後2時30分~5時30分
場所 場所:大阪経済法科大学東京麻布台セミナーハウス 3階 大研修室

http://www.keiho-u.ac.jp/research/asia-pacific/access.html (日比谷線「神谷町」駅、1番出口から地上に出て左手道なりに徒歩5分。東京タワー方面を目指して下さい)

司会:小林真生

研究発表(1):2:30から4:20(休憩・質疑応答などもふくみます)

テーマ:「難民・難民認定申請者の国籍取得:子どもの権利条約及び自由権規約から」

ファシリテーター:川村千鶴子 (大東文化大学教授)

報告:秋山肇(国際基督教大学大学院博士前期課程在学。平和研究、国際法の視点から無国籍、無国籍の予防を研究)

要旨:本報告は、無国籍である難民や難民認定申請者が、子どもの権利条約及び市民的及び政治的権利に関する国際規約(自由権規約)を根拠として国籍を取得することが可能かを検討する。具体的に、難民の地位に関する条約(難民条約)と子どもの権利条約、もしくは自由権規約の締約国において、難民である無国籍児、もしくは難民認定申請を行っている無国籍児が、当該無国籍児が子どもの権利条約を根拠に当該国籍を取得できるか、という問題を設定する。無国籍である難民や難民認定申請者は世界各国に存在し、日本にもミャンマー出身で無国籍であるロヒンギャが難民認定申請を行うケースが多くみられる。難民や難民認定申請者が無国籍児であった場合、子どもの出生時からの国籍の取得を規定する子どもの権利条約第7条、子どもの最善の利益を規定する子どもの権利条約第3条、及び子どもの国籍の取得を定めている自由権規約第24条によって、受け入れ国の国籍を取得できる可能性がある、というのが報告者の仮説である。本報告の意義は、無国籍である難民や、難民認定申請者の国籍取得につながる可能性があることである。国籍の付与は難民認定よりも多くの権利を保障するため、難民としての保護以上の効果を持つであろう。

コメンテーター:ナンセンホンNang Seng Hong  ビルマ出身シャン族(大東文化大学大学院博士課程後期在学中)

コメンテーター:郭 潔蓉 (東京未来大学教授、台湾出身)

参考文献:

阿部浩己『無国籍の情景:国際法の視座、日本の課題』UNHCR,2010

新垣修『無国籍条約と日本の国内法―その接点と隔たりー』UNHCR,2015

Statelessness Conventions and Japanese Laws :Convergence and Divergence.

小泉康一『国際強制移動とグローバル・ガバナンス』御茶の水書房2013

研究発表(2):4:305:20

テーマ:ニュージラーンドにおける就学前教育

発表者:原田壽子(立正大学名誉教授、日本ニュージーランド学会元学会長、多文化社会研究会元副会長)

概要:ニュージーランドにおける幼稚園、保育園など就学前教育は国としての制度はないままに民間人の力により開設されている。開拓と貧困、核家族、女性労働力の必要な社会で、乳幼児は十分に保育されず、放置されている現実であった。放置されている子どもを保育するために、社会活動をしている富裕層の女性たちの力、低賃金問題の解決をめざしていた社会改革運動を社会的指導者らにより人格形成を主体とする教育面を強調した無償幼稚園が開設された。保育所は女性の労働力確保のために開拓期から始まり、託児のための保育施設で、養護や生活が主体で幼児教育の水準は低く、無償幼稚園との差は明白であった。ニュージーランドでは乳幼児は家庭で育てるべきという考え方が定着しており、保育所は福祉の機関の1つとして恵まられない子どものためにあり、社会的評価を得ることはなかなかできなかった。多民族社会においての保育は民族ごとに言語・文化・伝統を導入した保育内容で民族の誇りを育てることを重視し発展してきた。

(2)各会員の活動報告、情報交換

参加費:500円

以上

『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 134号』

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Society for Multicultural Community Studies /Global Awareness

2015年7月6日

『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 134号』┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◆トピック:研究会のご案内(7月11日(土))

お知らせが直前になりましたが、次回の研究会を7月11日(土)に開催します。場所は前回に引き続き、新大久保のカイ日本語スクール(本校)です。今回でまだ二回目の会場ですので、ご注意下さい。報告は二つで、一つ目は、大野俊さん(清泉女子大学)による、「フィリピン残留日本人・日系人のアイデンティティ・ポリティックス」研究です。二つ目は、武田里子さん(アジア太平洋研究センター)による、「ベトナムの社会変容―結婚移住現象との関連から」です。研究会の後には懇親会も予定しております。皆様お誘い合わせの上ご参加ください。

日時 2015年7月11日(土)14:30~17:30
場所 カイ日本語スクール(本校)JR新大久保駅から徒歩5分ぐらいです。詳しくは下記をご覧ください。http://www.kaij.jp/location/

司会:小林真生

1)研究発表:14:30から15:50

テーマ:「フィリピン残留日本人・日系人のアイデンティティ・ポリティックス」

発表者:大野俊さん(清泉女子大学)

概要: 今月下旬、フィリピンから「残留日本人二世」が集団で来日する。彼らは、戦前期フィリピンに渡った日本人移民の子孫で、戦時中は同国を占領した日本軍に協力した者も多い。日本人の父親とは死別・離別して現地に残留したが、反日感情が渦巻く現地社会で迫害の対象となり、日本人の血統隠しを余儀なくされた。近年は各地に日系人会が組織され、就籍という法的手段で日本国籍を「回復」したり、また日本に出稼ぎの日系三世や四世の間では「世代の格上げ」の動きが起きている。こうした運動の背景などを、彼らの戦争体験やアイデンティティの変化も踏まえて報告する。

2)研究発表:16:0017:20

テーマ:ベトナムの社会変容―結婚移住現象との関連から

発表者:武田里子(アジア太平洋研究センター)

概要:2000年代に入り台湾と韓国で急増した結婚移住者の中でとりわけ注目を集めたのがベトナム女性です。先行研究はベトナム女性が「貧困で低学歴」であることを明らかにしてきましたが、調査に制約があるためベトナムの社会変容と結婚移住現象の関連についてはよく分かっていません。1995年のアメリカとの国交回復の前後から、在外ベトナム人の一時帰国ブームや外資企業の直接投資、海外留学、海外出稼ぎなどを通じて外部世界との接触機会が広がり、ベトナム社会は急速に変化してきました。本報告では、メコンデルタに住む一人の女性とその家族のライフコースに焦点を当てながら、結婚移住現象がこうした市場経済化の動きと絡み合って展開していることを示し、その意味について皆さんと意見交換をしたいと思います。

(2)各会員の活動報告、情報交換

以上