【多読味読<9>:国立研究開発法人科学技術振興機構、研究開発戦略センターCRDS編『科学をめざす君たちへー変革と越境のための新たな教養』慶應義塾大学出版会、2017年3月30日発行、378頁、1500円】
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おはようございます。
トランスとは壁を乗り越えること。文理融合と簡単に言うけれど、サイエンスの越境とはどんなことなのでしょうか。多文化研・必読の一冊です。「はじめに」を拾って
みると。
<人類の命運を握るのは、峻厳な自然ではなく、人間自身の価値観です。今や、自らの倫理観や人生観、文明観を糺し、「あるべき人間社会」を設計するための「価値観のイノベーション」そして「自然と人間性への回帰」こそが決定的に大切だと思います。100年後の後継世代まで確実に「生存の条件」を引き渡すべく、若い世代の新鮮な知性と感性が人類に大きな飛躍をもたらすことを期待して、本書をお届け致します。>
木内鉄也様
誰もが感動する素晴らしい一冊を編集者として完成させ、世に送り出しておられること、心よりお慶び申し上げます。文系・理系双方の日本を代表する著名な学者20名の中で、かつて私が一番影響を受けたのが広井良典先生です。近代における「サイエンス」と「ケア」の分裂から再統合。そして「ケアとしての科学」(science as care)への志向。
私は、そこから人の移動とグローバル・ケア・スケープを提案しました。
安西祐一郎先生とは同期で、学生時代、スキーをご一緒しました。1977年のお写真は素敵ですね。
安西先生は当時、「恋をするコンピューター」を創ろうとしていたのではないでしょうか。懐かしいです。
川村千鶴子