【多読味読<75>:代表編集・川村千鶴子『多文化共創社会への33の提言:気づき愛Global Awareness』都政新報社】

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多文化研の皆様
『多文化共創社会への33の提言』都政新報社、を一通り拝読したところです。
今回の提言集は提言されている30名の執筆者に長年の実践と思索の土台があり、各章がコンパクトな割に大変説得力のある書物になっているように思います。
万城目先生の提言にあるように、すでに日本にも地域や企業にはかなりの経験とノウハウが蓄積されており、受け入れ現場にあるそれらの知恵を制度設計と運用に生かしていくべき時期にあると思いました。
私が住む清瀬市にはまだ農地が多く、道端に無人有人の野菜スタンドをよく見かけるのですが、つい最近、近くの公園の傍にある有人野菜スタンドで春野菜を買った際、パウチ菜のプレートに「ウチで働いている実習生が作ったものです」と書いてありました。そこに二人いたうちの一人がタイから来ている実習生ということで思わず声をかけてしまいました。
コロナはいずれウイズコロナからアフターコロナの時期に移行すると思いますが、構造的な少子化に直面する日本にとってwith other cultures ,with multiple cultures の時代はますますその密度を増していきます。
宗教的な自由度の高い日本は外国人受け入れの量的な適合だけでなく、受け入れの質においても世界の範となるレベルを是非実現してほしいと願っています。
多文化研の益々の発展を願っています。
川村先生
「はじめに」にある「多文化な路地裏が恋しくなる」、ということば、実に素敵な表現と感服しました。表通りだけではない路地裏がさりげなく落ち着いた多文化の要素を含んでいる。
理想はここにあるという気がします。
貫隆夫