多読味読<24>:川村千鶴子「あらゆる子どもの教育権ーNPOと夜間中学の取り組み」『環境創造』

【多読味読<24>:川村千鶴子「あらゆる子どもの教育権ーNPOと夜間中学の取り組み」『環境創造』17巻大東文化大学環境創造学会2013年】

2012年の七夕の日、私は、日本政府が受け入れた第三国定住難民のミャンマーから来日したBさんに会うために、都内の夜間中学を訪問しました。学生たちが書いたBさんへの激励の手紙と母の手作り人形を届けるためでした。
とてもご親切に次々と夜間中学の授業を聴講させていただき、七夕にちなんだ夕食をご一緒し、初めて会う難民の方々とも実に自然な快話をすることができました。特にチェチェンからいらした男性から、日本での生活の孤独感を伺うことができ、七夕の短冊に願いを込めました。
あらゆる人の学習権への祈りを笹の葉に託した拙文を、最近、渡辺幸倫さんが見つけてメールに添付して送ってくださいました。再読しましたら、懐かしい写真がいっぱいです。参照文献は皆様の素晴らしい論文ばかりです。
【多読味読】で拙文を紹介するのは、恥ずかしいですが、<これもアリです>ということで、ご海容ご笑覧くださいませ。
今年、中国地方で初めて第三国定住難民を受け入れた広島県呉市はいま、豪雨災害の大きな被害に直面しています。
ミャンマー難民の子どもたちは呉市から広島市にある夜間中学に通うことを考えていたようですが、通学は叶わない状況ですね。状況をご存知の方は教えてください。
インターカルチュラル プレイス メイキングを<安心の居場所づくり>と訳してから時を経て、Bさんは、いま立派な大学生となって活躍しています。
亡くなった方々へのご冥福を祈って

川村千鶴子