多読味読<22>:森恭子著『難民のソーシャル・キャピタルと主観的統合―在日難民の生活経験への社会福祉学の視座― 』

【多読味読<22>:森恭子著『難民のソーシャル・キャピタルと主観的統合―在日難民の生活経験への社会福祉学の視座― 』2018年3月23日現代出版社】5,500円 368頁

ソーシャルワーカーとして20年以上も難民支援に携わってきた森恭子さんが平成28年に提出された博士論文を加筆修正した力作。森さんは、現在、文教大学人間科学部准教授。家族、同胞、親切な日本人雇用主、家主等、様々なネットワークの中で経験した生活上の課題と心情を紐解いています。学位論文をこのような一冊に上梓されたこと、心よりお慶びもうしあげます。

【第1部】 難民問題の背景・理論
*第1章 研究の背景
第1節 「難民」という対象 「難民」の捉え方
第2節 日本の難民政策と制度的諸問題 福祉的側面からの視座
第3節 日本の難民/申請者の生活実態に関する研究
第4節 諸外国の難民政策 オーストラリアを中心に
第5節 小括
*第2章 理論的枠組み 研究へのアプローチ
第1節 ソーシャル・キャピタル (社会関係資本)とは
第2節 社会統合 主観的プロセスとしての統合
第3節 難民/申請者のソーシャル・キャピタルと社会統合に関する先行研究
第4節 制度のエスノグラフィ
第5節 小括

【第2部】 難民の実像―16人の語り
*第3章 研究方法
*第4章 調査結果 調査データの提示、結果の解釈及び分析
第1節 難民の生活とソーシャル・ネットワーク
第2節 難民のソーシャル・キャピタル
第3節 語りから浮かび上がる難民像 彼らにとって難民とは何か
第4節 難民の主観的統合
第5節 二国間の狭間で翻弄される難民
*第5章 考察

日本に居住する16人の難民/申請者に丁寧にインタビューされています。巻末には日本の難民受け入れと支援の動向という年表を掲載。有難く勉強させていただきます。