【多読味読<13>:渡戸一郎(編集代表)・塩原良和・長谷部美佳・明石純一・宣元錫編著『変容する国際移住のリアリティ 「編入モード」の社会学』ハーベスト社2017年8月】
明石純一さん ご恵贈賜り心より感謝申し上げます。
一昨日大学で有難く拝受いたしました。
渡戸先生、長谷部さん、宣さん、明石さん、武田里子さん
長年の科研の研究成果をまとめられた成果を結集され、「編入モード」の社会学として世に問いていただき本当に感銘深く拝読しております。305頁の圧巻です。
ぜひぜひ多文化研あげて拝読させていただき、来春には、合評会ができると嬉しいですね。
多文化研のHPの本の欄にもご紹介くださいませ。
グローバル化が進む中、越境者たちが、いかにしてホスト社会に「編入」されていくのか。そのフェーズをさまざまな角度から分析され、東アジアにおける人の流れとライフステージの変容を興味深く拝読させていただきます。第1章が、昨年、多文化研で発表くださった武田里子さんの国際結婚移住なのでとても本に入っていきやすいです。
目次をご紹介すると以下のような流れです。
変容する国際移住と「編入モード」の社会学
1 家族・女性(東アジアの国際結婚移住―在台・在韓日本人結婚移住女性の比較研究から離婚経験をもつ移住女性の起業―東京在住の韓国人女性を事例として就学前児童支援と移住女性へのエンパワーメント―シドニーの日本人永住者によるプレイグループ活動の発展)
2 教育(学齢難民の社会統合と言語習得―西オーストラリア州の中等教育学校における取り組み
日本在住ベトナム難民第二世代の編入モードについて―1.5世世代の教育達成と支援者の役割に注目して)
3 地域社会(「編入モード」から見る日系ブラジル人の位置と第二世代の課題―リーマンショック後の外国人集住地域の事例を通して
外国人集住地区における日系ブラジル人第二世代の文化変容
―「選択的文化変容」の観点から未完の多文化共生プラン―煩悶するローカル・ガバナンス)
4 政策形成(日本の人口減少と移民政策
移住民支援と統合政策の制度化―韓国の結婚移住女性と多文化家族支援を中心に)
5 多文化受容性(多文化受容性に関する日韓比較調査研究
日本と韓国のナショナル・アイデンティティとゼノフォビア―日韓多文化受容性調査データの実証的研究から)
まずは、御礼まで
感謝を込めて
川村千鶴子