多読味読トークショー<52>:万城目正雄・川村千鶴子共編著 『インタラクティブゼミナール 新しい多文化社会論—共に拓く共創・協働の時代 —Interactive Seminar: Co-Creation through Multicultural Synergy』

【多読味読トークショー<52>:万城目正雄・川村千鶴子共編著 『インタラクティブゼミナール 新しい多文化社会論—共に拓く共創・協働の時代 —Interactive Seminar: Co-Creation through Multicultural Synergy』東海大学出版部264頁2500円】

🎤 中本 博晧

過日、万城目先生からご恵与賜りました川村先生とのご編著『新しい多文化社会論 共に拓く共創・協働の時代』(東海大学出版会刊)、誠に有難うございました。先生方の長年にわたるご研究の成果の一端に接することが出来ましたこと深く感謝申し上げます。
ようやく、万城目先生がご執筆されました第5章「日本の生産を支える外国人材:技能実習制度と特定技能制度」を読み終わったところです。
とくに、(2)「外国人受入れの経済学的検討」につきましては、二度、三度拝読させて頂きました。

昨年11月の小崎教授のご講演を伺っていましたので、大変興味深く勉強させて頂くことが出来ました。
小生が、この分野に関心をもちましたのは1996、7年ごろだったと思います。
途上国から先進国への労働力移動の効果をめぐる議論が一部の労働経済学者及び国際経済学者の間で行われたことがございます。
その先行研究として、Global modelがあり、頑張って勉強した記憶があります。
御著69~70頁で万城目先生が言及されている内容は、昨今における外国人材受入れ問題で避けられない分野だと考えています。

とても全章に目を通すのは難しいと思いますが、拝読させて頂きたいと思っておりますのが第10章「多文化共創による持続可能な社会開発」です。
小生には難しい内容ですが、時間をかけて勉強させていただきたいと考えています。

中本博皓(大東文化大学名誉教授、多文化研名誉会長)

中本先生

🎤 万城目正雄

90年代の半ば、私が学生のときに、中本先生のご著書を拝読し、外国人労働者受入れの経済学について勉強したことがございます。
この度は、中本先生から貴重なコメントをいただき、光栄に存じております。 誠に有難うございます。
中本先生からいただいたコメントを励みに、理論的・実証的にも分析を進めるなど、研究・教育にしっかりと取り組んでいきたいと存じます。
この度は、本当に有難うございました。

中本先生

🎤 川村千鶴子

ご高覧いただき感想を寄せていただき感謝申し上げます。
万城目先生の第5章「日本の生産を支える外国人材:技能実習制度と特定技能制度」は、日本の将来を考えるに示唆的な論考です。

(2)「外国人受入れの経済学的検討」を繰り返し読んでいただいて嬉しいです。

昨年11月の多文化研フォーラム「経済学的アプローチ」に中本先生がご出席いただき貴重なコメントをいただきありがとうございました。

本書の中は、貴重な写真、図表、グラフがいっぱいです。
デザイナーさんが、世界難民地図をカラーでいれてくださいました。←ちなみに表紙は2019年に生まれた孫の手です。
いま傍で立ち上がり歩き始めました。歩ける喜びが表情にあふれています。
この子が20歳になるとき世界と日本はどのようになっているだろう?という問いかけを添えました。
P198には藤沢市にある善然寺に1987年に建てられた「日本在住 インドシナ人の墓」と墓石に刻まれた墓地の写真です。母国を逃れ、日本で亡くなられたベトナム・ラオス・カンボジア人の遺骨を納める共同墓地です。

     川村千鶴子