リラックス 〜茅野礼子漫遊記〜

<ロンドン、トルコ、ギリシャ、タイ、カンボジア、そしてラオス>

2000年の夏、私は、ロンドンに1か月滞在していました。
「日本語教師80時間」を受講するために。
シングルマザーの私の家族は、大學2年の亜紀子さんと、高校2年の絵歩さん。
岩波書店の葛西さんに話したら、「ロンドンの宿、いいところがあるわよ。元看護師をしていた方」

本当にいい宿を紹介されました。娘たちは、一人は、ロンドンのシングルマザーの方。もう一人は、イスラエルの方。向こうではジューイッシュと呼ばれる方のところで、泊めてもらいました、絵歩さんは、「ジューイッシュの方たちって、いろいろ、変わった習慣があるの」と、後で、話していました。

そのあと、しばらくして、トルコへ。トルコの絨毯屋さんは、日本語がとても、上手。
「そんなにつれなくしないでよ」なんて、日本語飛び出す始末。トルコを訪ねたら、ギリシャにも行ってみたい。ギリシャに、行くと、言葉巧みに、日本語で誘ってくる。
「そんなのにだまされたら、だめよ」きつめの言葉が、絵歩さんから、出てくる。当時、高校2年の絵歩さんは、来年受験を控えて、呑気に旅する母に、いら立っていたのだろう。

そして、四半世紀後のの2025年の1月、毎日新聞のアジア総局の特派員で、タイに派遣させられていた絵歩さん。最後の年を「ラオスの世界遺産を見にいこう」ということになりました。
タイ、バンコックの国際空港から、ラオスの世界遺産の町、ルアンパバーンの街は、1時間半。

(ラオス・ルアンパバーン国際空港ロビー)

本当にラオスの空気感は、どの国とも違うのです。2016年に、カンボジア難民のコキー サリーさんが、カンボジアに学校を作るべく、4年間、日本で英語の教師をしていて、その手伝いにカンボジアを訪れた時、その清冽な空気に感動しました。
そして、ラオスは、誤解を恐れず、言わせて頂くと、もっと、この空気感が哲学的になるのです。2日間、どの都市よりも哲学的な空気に触れました。

山を車で登って行った頂上には、この世のものとは、思われず、水の青青とした滝が出現したのでした。
2008年から、夢に見たラオスの世界遺産の街ルアンパバーンの街、思い出深いです。

                                 2025年1月18日

                                 茅野 礼子