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Society for Multicultural Community Studies /Global Awareness
2013年8月29日
『 多文 化 社 会 研 究 会 ニ ュ - ズ レ タ - 124号』
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◆トピック:研究会のご案内(9月21日)
次回の研究会はミニシンポジウム「主体性とチームワークの多文化施策と教育実践」と題して9月21日に開催します。報告は3つになります。第一は、高橋恵介さんによる「新しい在留管理制度・総務省多言語コールセンターの1年半を振り返って」という題目でのご報告です。総務省からのコールセンター業務を受託され、その実施の責任者として活躍されたご経験からの「多文化共生施策」についてのご報告です。第二は、石田千晃さんによる「ICTネットワークを使ったノン・フォーマルな<学び>の可能性」という題目でのご報告です。ICTを利用した多文化の子どもの教育の可能性についてのご報告になります。第三は、川村千鶴子さんによる「外国にルーツをもつ子どもの不就学を防ぐ―あらゆる子どもの学習権―」という題目でのご報告になります。外国人の子どもの中に増えている不就学への対応として、さまざまなアクターが協働して課題に取り組んでいる事例などについてご報告になります。
場所:大東文化大学 大東文化会館 302号室
(こちらのHPをご覧ください)
http://www.daito.ac.jp/campuslife/campus/facility/culturalhall.html
(東武練馬駅北口下車、ローソン脇を右に降りれば近道で1分で到着します。)
参加費:500円
時間:15:00~19:00
総合司会:石原進さん(移民情報機構代表)
① 報告:15:00~16:20(質疑、議論を含む)
発表者
高橋恵介さん(NECネッツエスアイ)
タイトル
「新しい在留管理制度・総務省多言語コールセンターの1年半を振り返って」
報告要旨
「2009年7月に法案が国会で成立した時、外国人に係るこの制度は日本史上画期的であり、多言語コールセンター設置が必須であると考え準備を始めました。2012年4月、総務省よりコールセンター業務を受託し、その責任者としての1年半を振り返りつつ、現在サービス提供中の消防通訳や、2014年から始まる「社会保障・税番号制度多言語コールセンター」など、民間企業における多文化共生推進施策の事例をお話しいたします。」
② 報告:16:30~18:00 (質疑、議論を含む)
発表者
石田千晃さん(お茶の水女子大学教育開発センター)
タイトル
「ICT(情報通信技術)ネットワークを使ったノン・フォーマルな<学び>の可能性」
報告要旨
「日本において、ICTネットワークが互助ネットワークとしての威力を広く認識されたのは、1995年に起こった阪神淡路大震災の時でした。その後、ICTネットワークは、災害などの緊急事態だけではなく、連綿と続く日常生活の中の課題を少しずつ改善するためにも使われてきました。本報告では、子どもの世界における多文化共生という同じイシューに関わる人同士が長い年月をかけて創り上げてきたICTネットワークを取り上げます。前例がないことに挑戦する人々が編み出してきた知のあり方から、日本におけるノン・フォーマルな<学び>の可能性を展望します。」
③ 報告:18:00~18:50 (質疑、議論を含む)
発表者
川村千鶴子さん(大東文化大学)
タイトル
「外国にルーツをもつ子どもの不就学を防ぐ―あらゆる子どもの学習権―」
報告要旨
「近年、在住外国人の子どもの不就学の根絶を目指して自治体と関係団体が協働で取り組む事例が増え、成果をあげている。不就学になる子どもの家庭の事情は、問題が累積していることが多い。そこでマルティプル・ペアレンティングの理論から多文化家族と地域コミュニティ、支援員と通訳、 学校関係者と自治体などチームワークをもって取り組む仕組みをお話したい。見えない状況におかれ、教育機関とアクセスできない不就学児を防ぐ方法を図式化してご説明します。地域の健全育成力を伸ばすことは、市民の教育にも繋がっていくのではないでしょうか。ご一緒に考えたいと思います。」
④ 参加者意見交換会/次回の企画:18:50~19:00