理事長・副理事長・事務局挨拶

ご挨拶
多文化研理事長  川村千鶴子

日本に初めてボート・ピープルが上陸したのは、1975年。閣議了解によりベトナム難民の定住許可が承認されたのが1978年でした。多文化研はGlobal Awarenessという愛称で、1980年代から地域に根差すグローバル教育を推進してきました。多国籍住民や留学生と多文化多言語な交流を重ね、1989年にNGO多文化社会研究会を設立しました。その年は、ベルリンの壁が崩壊し、国連総会において「児童の権利に関する条約」が採択された年であり、日本では、元号が「平成」に改元され、改正入管法が成立した激動の年でもありました。
以来30年間、国籍や民族の違いを乗り越え、友情を培ってきました。研究会では、10代から80代までの幅広い年齢層が、膝を交えて対等に議論してきました。実践的研究者を中心に難民支援、行政、政策担当者、企業、教育・医療・メディアの関係者などが立場や分野の違いを越えて自由闊達に情報交換し、議論を重ねています。社会の分断を防ぎ、多様性が活力になる多文化「共創」社会を探究し、発信し続けています。
私たちは、多様性を広義に捉え、移民、難民、無国籍者、無戸籍者、しょうがい者、一人親家庭、LGBT、不登校・不就学、高齢者など引きこもりがちな人びとと「安心の居場所」を共に創っていく社会を目指しています。
みなさまのご参加をお待ちしております。

32 years ago, we founded a NGO, Tabunkaken, for cultural exchange, multicultural research and migration policy. Since then we have been involved in many activities related to multicultural community building and active learning for students from different cultural backgrounds. We are also active in global issues, particularly, refugee issues and stateless issues.
A multicultural synergetic society means not simply respecting cultural diversity, but also having coordination and tolerance of all of each other’s differences. It means communities where people value human rights and interact lovingly and equally with immigrants, refugees, stateless persons, differently- challenged people, fugitives, single-mother families, and LGBTQ individuals as members of our neighborhood and communities.
We are supporting leaders of foreigner’s communities to develop dialogue skills for Co-Creation through Multicultural Synergy.

Please join us and share your views.

कृपया सहभगी हुनुहोस  आफ़नो बिचार राख़नुहोस

Unitevi a noi e condividete le vostre opinioni.

Emeritus Prof. Dr. Chizuko Kawamura
Daito Bunka University

川村写真2
パラオにて
亀の親子の安心の居場所(飯田橋駅前のカフェにて、撮影:川村千鶴子2016)

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副理事長から

時がたつのは早いもので、本研究会で勉強させていただくようになってから20年ほどになります。
この20年で日本社会の在り方も世界の状況も大きく変わってきました。
本研究会にもずいぶんといろいろなことがありましたし、個人的にもいくつもの「人生の転機(危機?)」を乗り越えました。現在は相模女子大学の学芸学部で教鞭をとっていますが、近ごろますます日本の多文化社会の在り方、そしてその社会での生き方を考えることが多くなってきたように思います。
過去のブログを見ていただければ、当研究会では、幅広いテーマの様々なことが議論されていることが分かるかと思います。全く考えたこともなかったことについて話を聞くこともあれば、自分と異なる意見と接することも多くあります。

次回のテーマは何でしょうか。

皆様とお会いできるのを楽しみにしています。

渡辺写真

副理事長 渡辺幸倫

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学生の頃はバックパッカーの旅に明け暮れていました。大学に勤め始めてからは調査や会議といった仕事がらみばかりでやるせないのですが、一年に四回を上限として海外に出ています。今まで50以上の国を巡りました。当たり前のことですが、世界中には実に多様な固有の文化があります。同時に、多くの国や地域が様々な文化で溢れかえっています。拡大して止む気配をみせない人々の移動と移住が、文化の混在、相克、融合を推し進めているのが、現代社会の一つの性質といえるのでしょう。人間の価値観とその生き方、ひいては社会のあり様は、(多)文化から逃れられない。そういう定めを感じる毎日です。しかしそれは決して桎梏ではなく、人が自分らしく生きられることの条件なのかもしれません。多様な文化が存在するのは、本当に素晴らしいことです。
わたしは10数年前に初めて多文化研に参加し、今に至ります。参加者誰しもが何かしらの「超」が付くほどの専門家であると同時に、至極熱心な聴講者のひとりという、刺激的な集まり。リベラルもコンサバもコスモポリタンも生粋の愛国者も分け隔てなく、学術理論から芸能ゴシップから婚活情報までなんでもあり。まさに多様な文化を内在している、文化の垣根を越えうる、稀有な研究会といえましょう。

明石写真
副理事長 明石純一

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戦後に祖父母が朝鮮半島から日本へ移住した、在日コリアン三世です。東京都新宿区で生まれ育ち、朝鮮学校にも通いました。当時は今のようなコリアンタウン化していない、静かな大久保通りを毎日バスで通りながら、学校へ通学していました。
出身国の韓国には、旅行や国際学会等で4〜5回行ったことがある程度、韓国語は多少読み書きでき、韓国ドラマを字幕なしで何とか理解できる程度です。
看護師を志望し看護系大学へ進学、卒業後、新宿区にある大学病院で臨床経験を積み、30代前半の時に夫の転職を機に神戸市へ転居しました。関西の大学院で博士の学位を取得後、臨床から看護系大学の教員へキャリアシフトして現在に至ります。
大学では在宅看護学を専門としており、看護師・保健師を養成する学部教育と、専門看護師を養成する大学院教育に携わっています。最近は科研費による研究「多文化共生社会の高齢化に対応した在宅ケアグローバル人材養成教育プログラムの開発」に、現場との交流や関係性を大事にしながら取り組んでいます。
今後も、多様な背景をもつ人々が地域社会で安心して過ごせる多文化共生・共創社会を目指して、保健医療福祉の観点から教育研究および社会貢献活動を継続していきたいと思っています。
【主な著書】
・在日外国人の高齢者保健福祉に関する研究. 風間書房, 2020年(単著)
・多文化共創社会への33の提言―気づき愛Global Awareness. 都政新報社, 2021年(共編者)

副理事長 李錦純

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テレビ・ラジオ兼営の在阪放送局に大卒から還暦定年まで勤めました。キャリアの多くが報道部門で、パリ特派員を経験しています。
また、インターネット事業部長・メディア戦略部長など、放送と通信の境目がなくなる時代にメディアのあり方を考える立場にありました。
多文化共創社会を実現するためには、ライフスタイルの変化や情報流通に関する教養やノウハウを、多くの人々で共有することが重要です。
ウェブサイト構築やアプリの普及などを含む、多文化共創のための情報発信やメディアリテラシーの領域で、少しでも多文化研の力になりたいと考えています。

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副理事長 増田隆一

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事務局から

多文化社会研究会は、この分野の先駆けとして、30年以上にわたり、多くの実績を積み重ねてきた懐の深い、多様なバックグラウンドを有する多くの専門家・実践者の皆様が集う歴史ある研究会です。
私自身は、アジア諸国から来日する研修生や実習生の受入れを通じて、多文化に接する企業や地域社会の人々とお会いしてきました。実習生や企業関係者の溢れる笑顔に接するたびに、本研究会のキーワードである多文化共創社会、安心の居場所という言葉の重みを実感してきた者の一人です。
研究会の更なる発展に向けて、事務局一同、至らない点も多々ございますが、尽力しております。
多文化研ウェブサイトをご覧いただき、研究会の活動に関心をお持ちいただければ幸いです。

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専務理事・事務局長 万城目正雄

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さまざまな文化や言語的背景を持つ方々が多く暮らしている自治体に勤めています。図書館の多文化サービスや社会保障のひとつであるセーフティーネットに関わる仕事に従事してまいりました。自分の周りに存在する社会的苦悩を、他人事ではなく「自分事」として捉えるには、自分がいる安全な場所から一歩外れる「勇気」と「愚かさ」も時には必要ではないかと感じております。多文化「共創」社会の実現のために、事務局の一員として非力ながら精一杯尽くしてまいりたいと思います。みなさまどうぞよろしくお願いいたします。

名簿担当 阿部 治子

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撮影:阿部治子(尾瀬沼にて)

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NGOにて非正規滞在者(ビザを持たない外国人)の在留資格取得の支援に携わりました。現在は、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程に身を置き、非正規滞在者、移民と難民の混在移動について研究を行っています。ニューヨークで中南米出身の非正規移民に研究を行ったことをきっかけに、スパイン語を学びたいと密かに思っています。
法政大学、東京女子大学、聖心女子大学で学部2-4年生向けに「多文化」関連の授業を担当しています。昔は「熱血先生」が苦手だったのですが、学生の多文化への感度を上げるべく日々奮闘するうちに、今では自分が熱血先生になってしまいました。
多文化社会研究会には、研究者・実務家の枠を超えて、色々な方が集まっており、自らの視点が広がります。中高と数学を苦手科目にしてきましたが、気がつけば会計を任せていただいています。頭が疲れたときに行うヨガが最高の気分転換になっています。

190312 多文化研プロフィール

会計担当 加藤 丈太郎

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大阪大学共創機構社学共創本部の特任助教として、社会と大学との共創についてのプロジェクト研究を進めています。大阪大学創立90周年(大阪外国語大学創立100周年)を迎える2021年4月に誕生する大阪大学箕面新キャンパスでは、「グローカル・キャンパス」が重要なコンセプトになっており、多数の留学生・外国人研究者との多文化共創を推進するべく、大きな責任感と、やりがいを感じています。
私がコロンビア大学教育大学院で学んだニューヨークはまさに人種の坩堝であり、希望を抱いて世界中から集まった多様な人々の共創が生み出すダイナミズムに大きな刺激を受けました。多文化社会研究会という素晴らしい場で研鑽を積み、2025年の大阪・関西万博に向けた、多文化共創によるイノベーションを推進していきたいと思っています。

佐伯写真

会計担当 佐伯 康考

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日本が受け入れた難民の定住支援を10年ほど行い、現在は帝京大学経済学部国際経済学科で中東情勢の授業や国際交流を担当しています。専門はトルコ地域研究で、学部と大学院でトルコに留学していました。これからは、多士済々の多文化研のメンバーから学びながら、日本での難民支援の実務とトルコ研究を架橋していければと考えております。事務局では多文化研ウォークを担当いたします。2019年度に新たにスタートする企画ですので、皆さんとともに作り上げていければと存じます。
雪国出身でもともとは寒さに強かったはずですが、郷里を離れてからの期間の方が長くなり、最近は旅といえばもっぱら暖かいところを訪れています。ここ5年ほどは趣味でスキューバダイビングを楽しんでいます。

多文化研ウォーク担当 伊藤 寛了

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今期より多文化社会研究会の事務局の一端を担わせて頂くことになりました。
国際人口移動がますます活発になるなか、世界各地で社会の多文化化にまつわる
現象や課題が注目を集めています。大学で教鞭をとるものとして、こうした現象
をどう捉え、これからの社会をどう考えていくのか。現場での学びを大切にしな
がら、学生と一緒に試行錯誤しながら考える日々を過ごしています。
多文化研はさまざまな立場の人々が集う場所。多文化研ならではの議論からたく
さんの学びを得ながら、グローバル化が進む社会のあり方を考えていきたいと思
います。

Web担当 人見 泰弘

理事長・副理事長・事務局挨拶」への1件のフィードバック

  1. すみません、Google formで、本日のzoom申し込みがうまくできませんでした。
    なので、先程、小泉さんに情報頂き参加させていただきました。

    三嶋 蓉子
    板橋区 大原生涯学習センター
    勝手をしました。
    こ了承下さい。

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