多文化研とは

多文化研とは何か (任意団体:多文化社会研究会の目指すもの)
多文化研は、不確実な時代にあって、文化的多様性を尊重し、危機をチャンスに変えることができる多文化社会を創ることを目的とします。歴史を学び、日本人の多様性にも照射し、地域から世界を読み解き、社会の分断を防ぎ、多様性を活力に変える「共創」の知恵を出し合っています。

<多文化研の誕生>
多文化研は、国内移動とグローバル化の双方の多様性・流動性が激しい先駆的都市・新宿で産声をあげました。新宿区には現在132か国の方がたと無国籍の方が共に暮らしています。1980年代から、任意団体“Global Awareness” という愛称で親しまれ、留学生・外国籍住民と多言語交流を重ね89年に設立しました。89年は、国連総会で「児童の権利に関する条約」が採択され、日本では、改正入管法が成立した転換期でした。

<継続の意義:社会の分断を防ぐ安心の居場所の創造>
グローバル化とともに経済的社会的格差はさらに広がり、法のひずみに翻弄される人もいます。社会の分断やテロを未然に防ぐためには、どうしたらいいのでしょうか?
私たちは、誰もが自尊感情と市民意識をもち、安心して語り合える場を創出することだと考えました。多様な発想と情報交換、研究発表と議論の場を継続し、さらに当事者にとっても安心の居場所であることが重要です。不可視な状況に陥りやすい困難を抱える難民や無国籍・無戸籍の方がた、庇護申請者、障がい者、LGBT、不就学・不登校、一人親家庭、被災者、高齢者の方がたが安心して語り合える場であり続けたいと思います。

<学びの多様性と質の高まり:実証研究と実践を通しての社会教育の場>
国内外を問わず学際的な研究者、日本語教師、市民セクター、難民支援者、行政・政策担当者、ジャーナリスト、経営者、教育者、看護・医療・法律・メディアの専門家などが所属しています。立場や分野の違いを越え、学生から高齢者まで幅広い年齢層が自由闊達に議論しています。多様性を尊重し、国籍や民族の違いを乗り越え、励まし合いながらあたたかい友情を培っています。

<多文化研TABUNKAKENの活動と未来:いのちの大切さ、人権には国境がない>

学問の基本は対話です。多文化型まちづくりも、国の社会統合政策も対話と協働から始まります。実証的研究や実践に立脚したそれぞれの気づきや提言は、学会誌や書籍、マスメディアを通してそれぞれが社会に発信しています。包摂と排除の狭間で激動する世界の中で、多文化研が、グローバルな協働と連携を深める発信地となり、ケアと信頼の輪を広げ、明るい未来の共創の一助をなれば幸いです。