多文化研リラックス

会員のコラムや海外からの便りなど、多文化フォーラム/ニューズレターとは、一味違った多文化研の活動内容をお伝えします。

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海外便り ドイツ Vol.2   加藤丈太郎

前回はドイツにおける難民の成功物語を描きました。今回は課題と思われる点について述べます。

2019年3月8日、私はベルリンから特急列車で1時間ほど離れたツォーレン市に向かいました。アフリカ系難民支援団体が難民キャンプの前でデモをするのを見学するためです。

180321 ツォーレン市の難民キャンプ

ツォーレン市の難民キャンプ

この活動の前には難民支援団体の代表Ebenさんを事務所に訪ね、お話を伺いました。カメルーン出身のEbenさんは「難民はいつまでもお客さまではない。ドイツ人だけでなく、先に来た難民が後から来た難民のために活動をするべき」だという信念から、当事者による支援団体を立ち上げました。
Ebenさん自身も20年以上前にドイツに庇護を求めました。滞在資格が得られるまで、難民キャンプで生活することを余儀なくされました。他の場所への移動は認められず、移動の自由がないことはEbenさんを苦しめました。同じ場所に留まっていては、新しい情報が入って来ません。また、仕事をすることも認められず、いつ滞在資格が得られるのか分からないまま、同じ場所に居続けるのは苦痛を伴います。Ebenさんは難民キャンプを訪れた地元の大学生たちにインターネットの使い方を習いました。Ebenさんはインターネットで、調べ物をしたり、メールで連絡を取ったりするうちに、インターネットが多くの可能性をもたらすことに気がつきました。自身に滞在資格が認められた後、大学生たちと他の難民キャンプにインターネットカフェを作る活動を展開しました。

190321 難民女性たちによるメッセージ

難民女性たちによるメッセージ

現在も難民申請者はドイツ到着後、一定期間、難民キャンプで過ごすことが求められています。他の場所への移動は制限されています(市内に買い物に行く程度は認められているようです)。なお、私が外から見た「難民キャンプ」とは地域で廃墟となった建物のうち、一部を改装した団地のようなものでした。周辺住民の家からは距離があり、難民が地域から遠ざけられているという印象を持ちました。キャンプでは、女性や子どもも生活しています。Ebenさんたちは「世界女性の日」(3月8日)に合わせて女性たちを中心としたデモを行いました。彼女たちは「キャンプに長期間留め置かないで欲しい」、「早くドイツへの滞在許可を求めて欲しい」旨を訴えました。ある女性が「自分たちは動物ではなく人間なのだ。」と述べたのが印象的でした。参加者はキャンプから外に出てきて、車道を挟んだ反対側で活動していました。しかし、バナーを持って立ってこそいるものの、なかなかマイクを握ろうとはしません。Ebenさんになぜなのかを尋ねたところ「キャンプから入管の職員がこちらをずっと見ていて、参加者は後で職員に責められ、不利益を被ることを恐れて、なかなか発言できないのだ」とのことです。ホスト社会と難民との間の不均衡さを感じる瞬間でした。

190321 難民キャンプに向けて訴える人たち

難民キャンプに向けて訴える人たち

難民申請者は出身国、渡航時期によって速やかに審査が進む者と、そうでない者に別れ、後者はなかなか見通しが立たない傾向があるようです。ホスト社会とのトラブルを未然に防ぐため、難民申請者は地域から切り離されているのかもしれません。しかし、素性の分からない人たちが固まって住んでいる方が、かえって地域住民の不安を煽る側面があるのではないでしょうか。難民申請者と地域住民にどのように交流を生み出し、不安を解消していけるでしょうか。

日本でも考えるべき問いを得て、帰路につくことにします。

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海外便り ドイツ Vol.1    加藤丈太郎

アメリカ・ニューヨークからドイツに場所を移し、調査を続けています。ドイツでは、難民の社会統合(難民と元からドイツにいる住民がどのように一緒に暮らしていくか)について日々考えさせられています。2回に分けて、ドイツの難民をめぐる状況をご紹介します。

2015年、シリアから多数の難民がドイツにやってきました。私がお会いした2人の方をご紹介します。
古城が有名なハイデルベルグではAmmarさんにお会いしました。母国・シリアでは数学教師を務めていました。シリア政府から徴兵がありましたが、Ammarさんは「人を殺したくなかった」ので、ドイツに逃れました。
実家がレストランを営んでいたので、Ammarさんも料理を得意にしていました。教会で開かれていた、難民とドイツ人がお互いの国の料理を作り、紹介し合うイベントに参加し、Ammarさんも料理を作りました。Ammarさんの料理は、教会に来ていたドイツ人起業家の目に留まりました。これがきっかけで、Ammarさんはケータリング会社にシェフとして雇用されました。アラブ料理をそのままドイツ人に出しても受けないと思い、「どうすればドイツ人に喜んでもらえるか」を考えながら、料理をアレンジしています。料理の写真を見せていただきましたが、彩り豊かで、お世辞抜きに美味しそうです。

AmmarCatering

Ammarさんが作ったケータリング料理

Ammarさん達の会社はフムス(豆をペースト状にしたアラブ料理)を地元スーパーに卸し、今年の夏にはレストランの開業を目指しているそうです。シリア人とドイツ人が力を合わせて、可能性を広げています。


その後、ベルリンに移動し、難民・移民の起業コンテストを見学する機会に恵まれました。そこでお会いしたのはMunzerさんです。

munzer

難民・移民のビジネスコンテストで発表をするMunzerさん

母国・シリアでは大学で建築を学んでいましたが、紛争の激化に伴い、ドイツに逃れました。ITの職業訓練を受け、現在はグラフックデザイナーとして就業しています。ITの職業訓練では興味深い出会いがありました。職業訓練を担当していたのは、イギリスへの留学を経てドイツで就業している日本人のTakuyaさんでした。後日、お二人にお話を伺いました。Takuyaさんも移民として苦労をしてきており、二人は「教える・教えられる」という関係から、励まし合う友人にその関係が変化しているそうです。二人でラーメンを食べに行くこともあるそうです(値段が少し高いですが、ベルリンにはラーメン屋さんがたくさんあります)。Munzerさんは、シリア人女性にITの職業訓練を行っており、教える側になっています。難民に関わる書類をドイツ語で書くことに苦労をして来た経験から、ウェブ上で書類を、英語・ドイツ語・アラビア語のいずれかで入力でき、自動的に翻訳できるシステムを開発し、後からドイツに来ている人たちが使えるようにしようと起業準備をしています。


「難民」と聞くと、支援される対象と考えてしまうこともあります。しかし、4年という歳月で、新しい場所に人は適応し、活躍できる可能性があることを二人の例が示してくれます。次回は、難民の方達を取り巻く課題をお伝えしたいと思います。

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海外便り ニューヨーク Vol.5    加藤丈太郎

アメリカ便りの最終回は、調査終盤のフィールドワーク、州議会議員事務所へのロビーイングからお伝えします。

 ニューヨークの州都はニューヨークだと思われている方も多いのではないでしょうか。実は違います。州都はニューヨーク市から車で3時間ほど北上したオルバニー市にあります。よって、州議会もオルバニーで開かれています。

ニューヨーク州議会

ニューヨーク州議会議事堂

 2019年1月23日、ニューヨーク市の移民支援団体が合同で、州議会議員へロビーイングする機会に同行させてもらいました。ヒルトンホテルが控え室・打ち合わせ場所として使われており、移民支援団体の資金の潤沢さ、そして規模の大きさを改めて感じさせられます。ロビーイングをいかに短時間で、印象付けて行うかについて研修を受けた後、グループに分かれます。参加者は民族・居住地によって、議員事務所とマッチング(例:アジア系議員にはアジア系の団体)をした上でグループ分けをされました。私が同行したグループは、クィーンズ区に拠点を置く、韓国系と南アジア系の団体でまとめられていました。
移民支援団体のスタッフがロビーイングでは中心的役割を担いました。南アジア系の移民支援団体のバングラデシュ出身の非正規移民1.5世のスタッフは、州議会議員事務所において、法的資格にかかわらず、1)運転免許証を交付すること、2)医療が受けられるようにすること、3)Amazon第二本社をニューヨーク市クイーンズ区に作らないようにすること(家賃などが上がり、移民が住めなくなるから)を、論理立てて堂々と要求していました。一方、同じグループには、移民1世の韓国人たちがいましたが、彼らが言葉を発する機会はありませんでした。言葉を発したくても、英語が話せないので、発言の機会が回ってこないという感じが見受けられました。1.5世はDACA(強制送還が一時的に猶予され、就労や運転免許、一定の社会保障が認められている状態)である一方、非正規移民1世には何の保障もありません。運転免許証、医療を一番必要とするのは非正規移民1世なのに、その彼らが言葉を発することができないという状況に、私はもどかしさを感じました。

アメリカでは成人への言語教育は、特に義務付けられていません。(一方、ドイツでは移民に言語教育を中心とした統合コースの受講が義務付けられています。)移民1世は同国人のコミュニティで働き、そこから外に出ることがありません。結果、伝えたいことがあっても、伝えられないという状況が生まれていたように思われます。
私は過去の経験に根ざし、当事者が言葉を発することこそが重要だと思います。「運転免許証を現に必要としている1世の声こそ生かすべきなのではないか」と、1.5世のスタッフにも伝えました。

アメリカを出国後も、ものすごいスピードでニューヨークは動いています。例えば、Amazon第二本社は、ニューヨーク以外の場所に作る方向に流れが変わりました。運転免許証交付の実現に向けての動きは連日報じられています。問題の当事者である非正規移民1世の声がいかに反映されていくのかに着目して、今後も展開を見て行きたいと思います。

議事堂内の議員控室

議事堂内の議員控室

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海外便り ニューヨーク Vol.4    加藤丈太郎

ニューヨークは1月2日から平日です。おせち料理を味わう余裕もなく、調査を始めました。


 2019年1月3日、前回の海外便り(vol.3)にも登場した市議会議員に、ついに直接調査する機会を得ました。今回は調査からの気づきを共有します。


 民主党ニューヨーク市議会議員のDromm Daniel氏は、Jackson Heights地区(かねてからお伝えしている移民集住地区)選出です。移民とLGBTQ支援に特に力を入れている議員です。Jackson Heights地区は、住民の45%を移民が占めますが、移民には選挙権がありません。政治家として、選挙に当選することだけを考えるのであれば、有権者である55%の米国市民向けの施策を行うのが効率的に見えます。しかし、Dromm氏は「地域の経済を支える移民を支援することが、地域の安定につながる」と信念を持ち、移民支援団体向けのファンドを創設し、在留資格にかかわらずIDが持てるIDNYCの法制化を実現しました。自身の先祖はアイルランド出身で、かつて差別に苦しみ、それが自身を移民支援へ突き動かしていると言います(アメリカでは、西ヨーロッパとそれ以外のヨーロッパ出身者の間に序列が見えます)。移民についてこれだけ熱心に語る政治家に出会ったのは、人生において初めてでした。

民主党ニューヨーク市議会議員のDromm Daniel氏

 非正規移民をめぐっては、メキシコ国境間への壁の建設を象徴に、国(Federal)レベルでは厳しい対応が続きます。しかし、国が難しければ、州(State)、市(City)レベルで非正規移民の生活を向上させようとDromm氏をはじめ、政治家やNPOが現在動いています。2つの施策が実現に向けて進行しています。


NYS (New York State)Dream Act  ニューヨーク州内の大学において、非正規移民であっても財政支援が受けられるようにするもの。アメリカでは州内居住か、それ以外かで授業料が異なります。ニューヨーク州では、非正規移民も州内居住扱いとして、授業料は州内居住の廉価な値段になりました。しかし、米国市民のほとんどが、Fund(返済不要の奨学金)を国や州から受けられるのに対し、非正規移民はその利益を享受することができませんでした。NYS Dream Actは州からの財政支援を非正規移民が受けられるようにし、現在10%未満と言われている非正規移民の大学進学率を上げることを目指しています。(なお、アメリカでは非正規移民も納税をしています。)


Green Light NY ニューヨーク州をはじめアメリカの大多数の州では、非正規移民には運転免許証は発行されません。マンハッタンとはニューヨーク市のごく一部で、州全体では車がなければ生活が不便な場所がほとんどです。結果、無免許運転による非正規移民への警察の摘発が続いてきました。Green Light NYはこれを改め、州内では在留資格にかかわらず運転ができるようにしようというものです。


 ニューヨーク市は元来民主党(元オバマ大統領所属の党)が強い地域ですが、ニューヨーク州では、議会の多数派をこれまで共和党(トランプ大統領所属の党)が占めていました。しかし、先の(2018年11月)の中間選挙で、多数派が民主党に変わりました。よって、上記いずれの施策も、民主党の賛成多数で、今年中の成立をめざしているとのことです。


 いずれも素晴らしい取り組みです。ただ、一方で、国と州・市レベルの施策の乖離はますます広がります。非正規移民は法的には働くことが認められていません。(しかし、彼・彼女らが働いていることは暗黙の了解となっています。)大学を卒業しても就労が保証されていなければ、将来を描くことはできません。車を購入・維持したり、借りたりするためには、当然お金が要ります。就労も必要です。2つの施策の成立後も、乖離を埋めるために、市・州で実現した取り組みを、どう国レベルでも実現していくのか、長期的に考えていく必要があります。


 日本においても、来年度より出入国管理施策が大きく変わると聞きます。在留外国人が増え、実際、何かに困った際に相談に訪れる場所は、市役所の窓口や地域のNPOであることが想定されます。国と地方自治体、市民セクターがどのように協働していけるのか、多文化社会研究会でもぜひ考えていきたいです。

Dromm氏の事務所

加藤丈太郎 (Queens College, City University of New York  訪問研究者)

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地域の日本語支援者と資格

公益社団法人国際日本語普及協会(AJALT)理事長  関口明子

「私たちは30数年間日本語支援活動をボランティアとして続けてきましたが、これからはそれができなくなるのでしょうか。先日の読売新聞の一面で<日本語教師に資格制定>と出ていましたが、どういうことか教えてください。うちの支援者が心配しています」

12月に入ってこのような問い合わせがいくつかあった。

「文化庁文化審議会国語分科会日本語教育小委員会で日本語学習支援者への研修内容は決まり、実施が開始されはじめましたが、資格については文化庁の上記委員会において、話し合いや検討に入ったばかりでまだ何も決まっていないというのが実情だそうですよ。文化庁ホームページに「第90回日本語教育小委委員会 議事次第・配付資料」が公開されていますのでご覧になってください」と一応説明した。

日本語学習支援者と一括りでいっても,その実態は多様である。地域で長く日本語の支援活動をしながら、日本語教育能力試験に合格したり、大学で日本語教育を専攻し、所定の単位を取得したり、420時間の研修を受けたりしている方々などはまさに地域の日本語支援の場で専門的な知識と技能を生かしている方々である。また、忙しい日々の中でちょっと暇なときに外国の方の日本語学習やおしゃべりの相手になるという支援者なども多くいらっしゃる。その方々も大切な日本語学習支援者である。一方、地域の日本語学習者も、何かの資格取得のために、必死で学習している方、楽しく日本語でお話をしたり、相談したりしたくて教室に参加している方など、皆さんがすべて大切な日本語学習者である。

上記の小委員会で日本語教師への研修をテーマに平成28年度から、さまざまな活動分野で行われている養成・研修の状況をヒヤリングや調査の結果より検討し、話し合いをし、決定。本年度より実施されている。日本語教育関係者への研修や資格に関しては私自身長年望んできたことであり、提言もしてきた。今回の文化庁の「日本語教育人材の養成・研修の在り方について」(報告)は画期的な前進であると言える。今後実施しながら気づいた点を改善していけばよいと考える。

一方「資格」に関しては検討が開始されたところであるが、一点提案させてほしい。

日本語学習支援者については上記の「研修」の際には日本語教師のような養成、初任、中堅などの区分がされておらず、日本語学習支援者一括りである。日本語学習支援者こそ前述のように大きな広がりをもっているのである。少なくとも資格としては二つに分けたらどうだろうか。以下は内容的には検討を要するが、例えばということで考えてほしい。名称も要検討

1 日本語学習支援者:文化庁提案の研修を受講した者。

日本語支援をする者はこの研修を受けることが望ましい。

2地域日本語教師:日本語教育能力試験合格者であり文化庁提案の研修を受講した者で、かつ5年以上の地域現場経験を有する者。

上記の者を地域の日本語支援の専門家として位置付ける。(日本語教育能力試験に代わるものとして、420時間研修や大学で取得の単位等も要検討)

日本語学習支援者は外国人の日本語学習に対して、なかなか予算がつかない現実の中でボランティア支援者として自治体等に頼りにされ続けてきた歴史と実績を忘れてはならない。どれだけ多くの日本語学習者が助けられていることか。日本語支援者もその歴史の中で切磋琢磨し、学び成長し、現在に至っている。AJALTはまさに地域の日本語支援者と共に歩んできた経験からこれからの「資格」の検討の中でそのことを踏まえてほしいと切に思う。

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海外便り ニューヨークVo.3

今日は、ニューヨークでのフィールドワークの一端をご紹介します。

2018年10月10日、トランプ政権はPublic Charge(パブリックチャージ、移民が公的扶助を受けている場合、グリーンカードの付与やビザの更新を制限する制裁)をより厳しくする旨を表明しました。今までは現金給付を受けている人が対象でしたが、食料受給者、低所得者向け健康保険メディケイド受給者にも対象が拡大されようとしています。移民たちの間では、デマや憶測が広がり、混乱が生じています。例えば、米国生まれの子ども(アメリカは出生地主義を取っているので、米国市民になります)が公的扶助を受ける分には、パブリックチャージは受けないわけですが、「(親である自分の)ビザに影響する」と、公的扶助がまだ必要な段階にいるのに、扶助を受けるのをやめる方も出てきています。

移民に正しい情報を伝えるためのタウンミーティングが、11月20日、Jackson Heights(前回のお便りでご紹介)の公立学校を会場に開かれました。12月10日を締め切りに、現在、パブリックチャージについてパブリックコメントが募集されています。ミーティングには、一人でも多くの人がコメントを発信し、政権に抗っていこうという狙いと見えます。

タウンミーティング会場

2駅隣に住んでいる私もこのミーティングに顔を出してみました。ニューヨーク市役所、市内の移民支援団体が共催し、ニューヨーク市議会議員(民主党)が司会進行をしていました。驚いたのは、市役所がこのイベントを主催していることです。アメリカは、Federal(国)、State(州)、City(市)で施策の方向が全く異なる場合があります。例えば、ニューヨーク市が非正規移民にもIDカードを発行しているのはその一例です。

ミーティングは、スペイン語、ネパール語、ベンガル語の同時通訳付きで、会場には100名を超える移民が集結しました。移民支援団体、NYIC(New York Immigration Coalition)からの説明の後、会場から質問やコメントが次々と出て来ます。

*どのようなパブリックコメントが効果的か

*難民申請者にはパブリックチャージは影響があるのか

*ネパール人のほとんどはこのことを知らない、どうすればいいのか

*うちの地域でもこのミーティングをやって欲しい

*(移民支援団体スタッフ)うちの事務所をこの後開放する、不安な人は相談に来て欲しい

*「多様性」こそ、ジャクソンハイツの魅力だ。私はLGBTQだが、この街が大好きだ。ここにいるみんなと街を守って行きたい。

プレゼンテーション

自分のことだけでなく、周りの人を思い遣るコメントが相次ぎました。多様性はこのような寛容さを生み出すのだと身をもって実感しました。

また、特に印象に残ったのは、議員さんたちです。日本の同じような会合に出ると、議員さんは挨拶だけして退出されるという場合もありますが、こちらでは主催者側として、会が始まる前から移民の声に耳を傾け、会の後には何枚も写真撮影に応じて、最後まで移民に向き合っていました。英語での質疑応答が続く中、「英語に不自由している人が困らないように、通訳を通して質問ができるようにしてあげて欲しい」と市議会議員さんが申し出て、その後、移民たちが英語の不完全さを気にせず、質問ができるようになるというやり取りがありました。

実はこの日朝、料理をしていて、包丁で怪我をし、4針縫う羽目になり、結構落ち込んでいました。しかし、会場の熱気と、移民や議員さんたちの温かさで、自分の心まで温かくなって帰路につくことができました。

加藤丈太郎 (Queens College, City University of New York  訪問研究者)

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多文化共創を支える日本語学校のカリキュラム

〜CBL(Community Based Learning)の試み〜

新大久保で日本語学校を始めて31年になります。日本語を共通言語とする環境作りのため多国籍受け入れを旨とし、現在では常に世界40カ国以上の学生が在籍し日本語を学ぶ場となりました。

現在学んでいる学生の多くは日本のマンガ・アニメ・ゲームに引き寄せられたいわば「日本ファン」たちです。今や、ITのおかげで、ほぼリアルタイムで日本アニメを世界中で見ることができ、Youtubeでアニメやドラマを何度も視聴して日本語を覚えた学生たちも少なくありません。

そんないわゆるデジタルネイティブ世代の彼らに、日本留学で何を獲得してもらえるかを考え続ける中で私たちが出した答えの一つが「体験学習」でした。

それまでも、日本人とのフリートークやディスカッション、フィールドワークなど、教室内外のプログラムは行ってきましたが、日本人はあくまでも「ビジター」として一過性の存在でしかありませんでした。しかし、実社会では、継続的かつ濃密なコミュニケーションへの対峙が求められます。そこには、言語だけでなくマナーや文化的な違いにも多く直面することになる筈ですが、教室ではそうした予想外の誤解や摩擦まで提供することには限界があります。そこで、学校外の地域との協働を通して、そうした体験を提供できないかと考え、担当の教師が大久保図書館の米田雅朗館長に相談したところ、快く応じていただき、当校のCBL(Community Based Learning)プログラムが始まったのです。

複数の活動候補から選んだのは、絵本の読み聞かせ活動でした。図書館を訪れる幼児、児童を対象に、留学生の母語と日本語で読み聞かせを行うというものです。読み聞かせ実施そのものは目標として重視しますが、イベント当日に向けての企画や図書館との打ち合わせに比重を置き、約10週間(1学期)かけて留学生が主体となって行っていく過程を、より重要な学びの対象として位置づけています。協働を通して、社会人としての振る舞いを学び、地域貢献という目標を協働相手と共有することにより、地域の一員である自覚と自己肯定感を得ることができます。

実施後の振り返りで、学生たちからは「日本語は聞き手が推測することが多いと授業で習ったが、その通りだった」「日本では、はっきり言わないものだとおもっていたが、仕事の場合は、はっきり伝える方がいいこともあることがわかった」などという気づきが得られた一方、図書館側も「外国人(欧米人)だからと言って、ひらがなばかりでメールを送ってしまったが、かえって読みにくいということがわかってホッとした」と、留学生の日本語力や程度などへの理解が進んだことを示すなど、双方に学びが起きたことがわかります。この活動を通して、丁寧な日本語コミュニケーションの自己観察と、その結果を客観的に振り返る技術を身につけることが、今後の共生社会に向けて我々日本語教育の現場がやるべきことではないかと改めて気づかされました。

このCBLをカリキュラムの一環に組み込むためには、4団体の協働相手が必要でしたが、その後、新宿区立大久保幼稚園、さらに新宿区との協働が実現し、区内の幼稚園、保育園との実施が始まっています。実は、幼稚園や保育園は、図書館に比べるとずっと要求が厳しく、「協働」関係になりにくい難しさがあるものの、区の担当者の理解があることと、学校や教師のコーディネートスキルを高める機会となると考えています。

かつては、留学生には帰国してもらうことが国の基本的なスタンスでしたが、今は国も留学生は日本にとどまって日本経済を支えてほしいという方向にシフトしています。今年(2018年)3月に文化審議会国語分科会から出された「日本語教育人材の養成・研修の在り方について(報告)」を見ても、日本語教育人材(=教師)に求める能力として「社会とつながる力を育てる技能」を取り上げ、「教室内外の関係者と学習者をつなぎ、学習者の社会参加を促進するための教室活動をデザインすることができる」と説明し、「日本語教育コーディネーター」という役割を明示しています。

私たちの活動は、期せずして国の示す方向に沿ったものになっていますが、その機会や現場を継続的に維持していくことは、非常に骨の折れる仕事でもあります。しかし、外国人を受け入れる選択をした以上、今後は国や地域社会が日本語教育にも目を向け、こうした活動を共に行っていくことが必要だと感じています。

山本弘子(カイ日本語スクール)

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多文化共創と安心の居場所の発見

その3<カイ日本語スクール>

新宿区の外国籍住民は132か国からの42,589人(2018年2月1日)です。

近年、日本語学校がさらに急増し、専門学校、大学、そして就職へと繋がっています。条例によって設置された新宿区多文化共生まちづくり会議には、多国籍な32名の委員らが積極的に意見交換をし、地域交流事業も数多く開催されています。以下の在留資格別内訳をみると留学生が37.6%を占めていることがわかります。

在留資格グラフ

出典:新宿区多文化共生推進課(2018年2月1日、かつての「技術」「人文知識・国際業務」区分は、この円グラフ中「その他」の人数のうちに入っている。)

この新宿区の中で、最も外国人が集住しているのが、大久保地区で外国人人口が30%を超えています。

今回は、大久保図書館に近くにある日本語学校のカイ日本語スクール(40か国230人の学生数と50名の教員)にお邪魔してみました。

多文化共創アクティブ・ラーニングとは、教師による知識伝達型講義ではなく、能動的な学修に変え、主体性を伸ばしていく学修方法です。教育改革として注目されるだけでなく、社会に出て生涯に亘って多文化社会に能動的に行動する基礎を形成し、異なる他者との関係性を拓き、自己の可能性を広げるプロセスです。

カイ日本語スクールでは、CBL(Community Based Learning)と日本教育を通してなにができるかという点に重点を置いています。多様化する地域社会において、単にイベントとして参加するのではなく、日本人との協働共創を通して修得した日本語力を社会貢献に生かしています。

山本弘子校長は、「図書館での読み聞かせ会の参加も単なるボランティア活動ではなく、学生と教員がともに地域の中に出て活動することにより、体験的学びの先に地域に福利を生むプログラム開発・実践に努めています。多様な学びを通して、地域の構成員としての認識と自己肯定感が高まることを目指している」と語られました。

大久保図書館読み聞かせ

大久保図書館での留学生による読み聞かせ

日本語教育の一環としてカリキュラムの中で取り組んでいることによって、社会的環境を創造し、問題の解決に積極的に行動する留学生と教員と地域の学びのプロセスは、まさに多文化共創の実践といえると思いました。

印象に残ったのは、「日本語学校は、留学生の生活相談や人生相談など里親的機能を果たしている」というお話しです。

ここは留学生にとって家族のような「安心の居場所」だなと感じた次第です。

川村千鶴子(多文化研理事長)

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安心の居場所を発見しよう

その2
<「いたばしボローニャ子ども絵本館」>

みなさんは、世界中の絵本に囲まれた部屋でのんびり過ごしたことがありますか。2018年10月26日、多文化研の下川進さんとイタリア出身のダニエーレ・レスタさんと私の3人で板橋区立ボローニャ子ども絵本館を訪問しました。ここには北イタリアのボローニャ市から寄贈された、なんと世界約100か国、2万6千冊、70言語の絵本が所蔵されています。特に面白かったのは、原書と翻訳絵本のコーナーです。原書と翻訳を読み比べていると文化の違いも発見できます。地域に住む外国の子ども達に母語による読み聞かせ会が行われています。

内海和久館長のお話しによると図書が板橋区に寄贈されるようになったのは、1993年です。そして板橋区とボローニャ市は2005年に「友好都市交流協定」を締結したそうです。

日本と姉妹都市関係があるのは、浜松市と板橋区です。旧板橋第三小学校の建物の一部を利用した、木の温もりが感じられる懐かしい雰囲気の中で、子どもが寝転んだりする部屋もあり、多様性と寛容性を感じる安心の居場所となっています。異文化間トレランスとは、異文化に対して寛容性と耐性をもっていることです。小さな絵本館が、世界と連携していることを伺って図書がとりもつ世界の多文化共創を感じました。

ボローニャ市の街づくりに興味のある方は以下の本がお勧めです。

★星野まり子著『ボローニャの大実験――都市を創る市民力』講談社・三推社

いつかボローニャの街を歩いてみたいですね。

読書の恵みは、孤絶された場所にいる人にとっては格別に大切なものです。

川村千鶴子(多文化研理事長)

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ボローニャ(Bologna)市について少しご説明します。人口約39万人の基礎自治体(コムーネ、伊吾:comune)です。エミリア=ロマーニャ州(Emilia-Romagna)の州都であり、アペニン山脈(Appennini)とポー川(Po)の間にあるポー川谷に位置しており、市民力で創造都市を創ってきたと評価されてきました。1088年創立の西欧最古の大学ボローニャ大学(Alma Mater Studiorum – Università di Bologna)があることでも有名ですね。

パスタのソースとして広く知られるボロニェーゼの発祥地で、美食の都だけではなく、外国出身住民が最も多いイタリアの都市の一つに数えられます。

イタリア国立統計研究所ISTATの調査によると、2018年1月には、市内在住の外国出身移民が59,698人で、人口(389,261人)の15.3%となります。ボローニャ大都市圏(Città metropolitana di Bologna)(2015年までボローニャ県(Provincia)に当たります)の外国人数は、118,792人であり、人口(1,011,291)の11.75%に当たります。

1964年から行われるボローニャ国際児童図書展(Bologna Children’s Book Fair)は、イタリアの最も有名な本祭の一つとされています。その本祭の精神はいたばしボローニャ子ども絵本館でも体験できます。この絵本館を訪ねてみて、世界中からの絵本に囲まれて遊んでいる子供達の姿を見ながら、幼い頃から多言語・多文化に触れ合う重要性を改めて感じました。いたばしボローニャ子ども絵本館、国際的で暖かい空間を提供しながら、将来のグローバル市民を育成することにも、重要な役割を果たしています。

ダニエーレ・レスタ(多文化研理事)

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この小さな絵本の図書館は、初めてなのに、入る前からなぜだか懐かしい気持ちにさせられます。それは恐らく、昔の学校の校舎を再利用した空間にあるからだとすぐに気づきました。そして、中に入って目に飛び込んできたのは、若いお母さんが赤ちゃんをあやしながら、小さな娘さんに絵本を読み聞かせてあげている姿でした。床に敷かれた柔らかなマットの上に座りながら。この家族にとっては、ここは「安心の居場所」のひとつなのかもしれないと感じました。

しかし残念ながら、こうした微笑ましい光景は世界中で当たり前のものではありません。これまで訪れた国の中でも、絵本どころか書店そのものがない場所も、いや、書店を探すのが難しい場所の方が寧ろ多いぐらいでした。戦争や貧困に苦しむ場所では言うまでもありません。内海館長がおっしゃった言葉が心に残ります。「本当はそういう場所こそ、絵本が必要なのですが」と。

世界の絵本は、言葉は分からずとも絵で十分に楽しめます。デザインやセンスにはお国柄が滲み出ていて、大人もグッと引き込まれます。人口減少の今の日本社会を象徴する廃校跡に、日々競争や緊張や過度の刺激に晒されている子供達がちょっとホッとできる空間があり、そこでさりげなく世界とのつながりを感じられるなら、とても素敵なことだと感じました。

下川進(多文化研理事)

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安心の居場所を発見

その1<新宿区立大久保図書館>

                       多文化研 川村千鶴子

2018年10月

2017年に放映された「ETV特集 アイアムアライブラリアン〜多国籍タウン大久保〜」は、図書館という公共施設が多国籍の子どもたちにとって「安心の居場所」になっていることを紹介してくれました。いろいろな方々の協力をいただいて大久保図書館館長が20か国語の本を集めて、読み聞かせの空間を創造しているのです。

2018年10月に念願がかない新宿区立大久保図書館をお訪ねして、米田雅朗館長にお話しを伺いました。マスメディアが、大久保図書館を紹介したことによって、世界から図書・絵本の寄贈が増え、協力の輪が広がりました。

大久保図書館には2018年10月現在、23か国2367冊の外国語の本がありました。大人の本が1285冊、子どもの本1079冊、紙芝居も3つです。

(公財)アジア福祉教育財団 難民事業本部との連携があり、日本に定住する難民の方々がこの図書館を訪問して母語の本に触れる感動を味わっています。高麗博物館との連携や、板橋区ボローニャ子ども絵本館の協力を得て、子どもたちのための読み聞かせプログラムが実現しました。ペルシャ語、アラビア語、韓国語、中国語などのお話し会です。カイ日本語スクールや大久保小学校・幼稚園などの協力も多大です。孤絶されがちな子どもたちが母語と母文化を学ぶことが子どもたちのアイデンティティの確立に欠かせないのです。

こうした活動が、留学生にとっても、日本人の子ども達にとっても偏見や差別意識を共創意識に変えています。人間発達のプロセスに欠かせないものですね。偏見や閉鎖性を打破し、対話と交流が多文化共創型まちづくりを推進すると感じました。

教科書中心の学校教育では困難だったことを公共施設である図書館が多文化意識の醸成する場として担っているのですね。「世界人権宣言」「子どもの権利条約」「人種差別撤廃条約」を単に知識として学ぶのではなく、それらの精神を子どものころから絵本を通して体験していく空間の大切さを感じました。

そのきっかけを創ってくれたマスメディアの役割も大きいです。

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海外便り ニューヨークvol.2

【ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ】

8月半ばから、ニューヨークを拠点に研究をしている加藤丈太郎です。

今回はニューヨーク有数の移民街・Jackson Heights(ジャクソンハイツ)をご紹介します。

私が通学に使っている地下鉄7号線は通称「Immigrant Line」(移民線)と呼ばれています。

ニューヨークではWhite(白人)かColor(有色人種)で人を区別をすることが多いですが、7号線に乗っているのは、私を含め、ほぼ100%、Colorの人たちです。橋や駅舎がボロボロで、度々メンテナンス工事が行われ、「今日は電車が動いていない!」ということもザラにあります。

マンハッタン中心部から、地下鉄7号線に30分ほど乗っていただくと、ニューヨーク最大の移民街、Jackson Heights(ジャクソンハイツ)にたどり着きます。なんと、167の言語が街では話されているそうです。私が暮らしているWoodside(ウッドサイド)から2駅、歩いていける距離にあります。

2018年7月の多文化社会研究会でお会いした、芹澤健介さん(ライター)が出張ついでに、ニューヨークに立ち寄ってくださいました。

加藤丈太郎と芹澤健介さん

芹澤健介さん(左)と加藤(右)ジャクソンハイツにて

映画「ジャクソンハイツへようこそ」(後述)へ推薦コメントを寄せられたそうで、せっかくなので、Jackson Heightsを見ようということで一緒に歩きました。駅前には南アジア系の人たちがひしめき合っています。ネパール、インド、バングラデシュ、チベット、色々なレストランがあります。

女性たちはサリー、サルワカミューズに身を包んでいます。と思いきや急に「チベット&日本料理」というレストランも見えて来ました。カオスです。

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週末に開かれているお祭りにて、ネパールのモモの屋台が見えます。

少し歩くと、コロンビアの人たちが交差点に何やら集まっています。何をやっているのかを聞いたら「私もわからないのよ」という答えが。

でも、一緒に何だか盛り上がっています。

このように、通りが少し変わるだけで、人種もがらりと変わります。

歩いてみて気づいたのは決して「多文化共生」をしているわけではないということ。一方で、お互いが憎しみ合っているというわけでもありません。お互いの文化を尊重し、通りを挟んで、それぞれがルーツのある国の暮らしを再現しながら、かといって、アメリカを無視するというわけではなく、毎日生活をしています。事実、英語は通じます。

芹澤さんとは、インド料理を囲みました。日本に比べ、味付けが容赦なく、とても辛かったですが、美味しかったです。

Jackson Heightsには、ニューヨーク有数の移民支援団体Make the Road NY、イスラム系移民支援団体DRUM、セクシャルマイノリティの当事者団体などの事務所なども集中しています。まさに多様性を体現しようとしている街なのです。

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中間選挙にもJackson Heights地区からは、ラテン系の候補者が擁立されています。

映画「ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ」は10月20日に日本で公開されるそうです。

ぜひ、マンハッタンとは一味違う、濃い移民街に日本からも触れてみてください!

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2018年8月30日(木)

<ニューヨーク便り>

エリス島移民博物館訪問記 -観光地以上の価値があります

自由の女神を訪問する際には、ぜひエリス島にお立ち寄りください。移民博物館があります。日本人観光客のかなりの方は素通りされますが、多文化研の皆さまなら、きっと4時間でも、5時間でも滞在したくなるでしょう。

エリス島は欧州から米国を目指してきた移民の玄関口となっていました。長い航海を経て、自由の女神が見えた感動の後には、エリス島で感染症、精神異常がないかなどを調べられるのです。当時の様子が再現されています。

一番見ごたえがあったのは、1945年以降の移民に関する展示です。非正規移民当事者がビデオに出演し、自らの声を発しているのには驚きました。日本で同様の展示はまずないでしょう。また、トランプ政権下でさぞかし厳しいトーンで内容が変わっていると思いきや、意外と中立的なトーンで展示が構成されているのが印象的でした。米国の多様性はまだ生きています。さらに、米国国民になるための宣誓式のシーンも見ることが出来ます。その文言は私には同化色が強すぎるようにも聞こえます。皆さまはどう感じられるでしょうか。ぜひ、機会があれば直接訪ねて考えてみてください。

加藤丈太郎 (Queens College, City University of New York  訪問研究者)

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2018年2月19日(月)
〈フィリピン便り〉
最近良く見かけるようになった「フィリピン英語留学」。過去五年にわたって調査をした結果をご協力いただいた学校やフィリピン観光省にご説明するためフィリピンに来ています。
寒い日本を離れて南国気分を満喫!と思いきや寒暖の差に参ってしまいました。こちらの方は「今はちょうどいい季節」と口を揃えて微笑んでくれますが、、、滞在は6日なのでならた頃には帰国となりそうです(涙)
 
バコロドにある英語学校の寮。立派です。
 
渡辺
 
(参考)
「フィリピン英語留学における教室内談話の分析:共通語としての英語使用の観点から」(代表 羽井佐昭彦)
 
 
渡辺幸倫(多文化研副理事長・相模女子大学教授)